憲さん随筆アーカイブス
※この随筆は2018年4月28日に書きました。
以前も紹介したかもしれないが、横浜の野毛に「三陽」という中華屋さんがある。
ここの看板が洒落ている。
「毛沢東もビックリの餃子。周恩来も驚く野毛ラーメン」とある。
この看板かと見紛う看板の掛け替えがあった。
『国民民主党』略称『国民党』の旗揚げである。
ただしこれはお隣、台湾の話ではない。
我が国日本での話である。
希望の党と民進党が合併し、『国民民主党』が発足するそうである。
我が東京新聞「こちら特報部」にも次の見出しが踊った。
「孫文、蒋介石もびっくり!?」である。
そりゃ、そうだろう。
「民進党」が「国民党」に看板替えするのだから、台湾にいる人たちはビックリするわな。
それにしてもなんの節操も思想もビジョンもない、ただただ議員の数合わせだけの合併である。
そもそも民進党も民主党と日本維新の会が数合わせのため合併して、苦肉の策で付けた党名である。その時、台湾の現政権与党「民主進歩党」に同じ名前だとエールを送られている。
それが、数年もたたない内に「国民党」に看板を書き替えるとは、孫文や蒋介石でなくてもビックリしてしまうし、私なんぞは呆気にとられて開いた口がふさがらなかった。
東京新聞の記事にはこうある。
「台湾の二大政党は『民主進歩党(民進党)』と『国民党』。(中略)『台湾では国民党と民進党は、ずっとけんかをしている。民進党が国民党になるということが台湾の人にはおかしい』(日本に住む台湾人の男性)」
「『世界的に見ても、民主党というとリベラル側、国民党は保守側が多い。その両方が混ざっている。何を目指すのか』と(中国政治史が専門の教授は)首をひねる」
「『孫文、蒋介石もあっけにとられている』(ネットでの反応)」
憲さんも、国民党といえば、歴史の教科書で習った「国共合作」の中国国民党を思い起こす。
「国共合作」というよりは、「国共内戦」のほうが世間のイメージにしっくりくるだろうか?
「国民党」で思い起こすのは、やはり中国の国父と呼ばれる孫文よりは蒋介石であろう。
私が「中国国民党」で思い浮かべるのは、1989年に公開された侯孝賢監督の映画『悲情城市』で描かれた台湾二・二八事件だ。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6
この事件は1947年2月28日に台湾の台北市で発生し、その後台湾全土に広がった、中国国民党政権(外省人・在台中国人)による長期的な白色テロ、すなわち民衆(当時はまだ日本国籍を有していた本省人(台湾人)と日本人)弾圧・虐殺の引き金となった事件だ。
この事件後台湾国内は蒋介石率いる中国国民党の白色テロルが吹き荒れた。
だから「国民党」といえば、私から言わせれば血塗られた政党名以外のなにものでもないのだ。
もちろん、その事は今回党の合併を目指す代議士先生方は百も承知ではあろうが、
「そんなの関係ねえ!」
とばかりにこの党名をつけたに違いあるまい。
東京新聞の記事には漫画家のやくみつる氏のコメントとしてこうある。
「あえて無難な名前にし(無難か!?)、台湾絡みで話題になることも考え(話題になるったって最初だけだろ?)深謀遠慮の末(深謀遠慮する人間がこんな合従連衡するか!?)名前を決めた。そう信じたい(信じるだけなら自由だわな)」とこぼす。
だと。
さらにこの後のやく氏のコメントが秀逸。
「立憲民主との違いを出すには、例えば改憲民主など対立軸をはっきりさせた方がいい」と提案する。
だと。
そうだよ!
こいつら、結局都知事の小池のブームに乗っかって、民主党内のリベラルな部分を「護憲勢力」として忌避して野合した連中だろ?
だったら、まさしくアンチ「立憲民主」を掲げ「改憲民主」なる二律背反たる党名で正々堂々と民意に訴えればいいのよ。
それが、なによ?「国民民主党」って?
台湾の人たちに笑われてるよ。
「もう少し台湾の近現代史を勉強しなさい」って!
そうよ。
こういう連中は中国国民党と一緒に歴史の屑籠にでも丸めて棄ててしまうのが一番ではないでしょうかね。
現在にわかに与党内部から「解散総選挙」が持ち上がって、野党は「疑惑隠し解散」だって批判してるけど、憲さんから言わせれば「何を日和ってるのよ?」といいたいね。
どーん!と受けてたちなさいよ。
それが議会制民主主義じゃないの?
まー、憲さんその結果は見えてるけどね。
で、その結果をもって日本はますます世界から笑い者になるのがオチでしょうな。
(´Д`)=*ハァ〜
そろそろ憲さんが党首たる二律背反大政党、その名も「大日本反日党」の出番ではないでしょうかね?
(´艸`)くすくす
それにしても、今回のこの政党名は酷すぎる。
同じ日本人として恥ずかしいよ。
まったく!
みなさんどう思いますか?
どーよっ!
どーなのよっ?
※画像は野毛の中華料理屋「三陽」の看板
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