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2020年10月08日15:57

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エッセイ集594:「時間の正体を考える」

<時間の正体を考える>
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ここ数年にわたって、「時間の正体とは何か?」について考えつづけてきました。

これは、何とでもいえる「社会科学」に特に最近うんざりしたからでもありますが、より本質的には、せっかくこの世に生を受けたのだからこの自然というものをより深く理解したいという謙虚な衝動に基づいています。

まだ思考実験の過程途中なのですが、人生を丁度70年過ごしてきたのを機会に一度まとめてみました。

[要旨]
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・3次元の宇宙空間は膨張過程にある。
・その宇宙空間の膨張にともなう第4次元方向の変位が「時間の経過」である。(図1)
・その第4次元方向の変位である「時間の経過」は光速であり、それは「実数」ではなく「虚数」である。(図2、図3)
・上記の3点より、時間の経過の方向性(後戻りしないこと)と、相対性理論における「時間の遅れ」および「質量とエネルギーの等価性」が説明できる。


[はじめに]
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時間の定義は、もともとは1日の長さ(太陽が南中してから次に南中するまでを24時間)に始まり、現在では厳密性を期するために励起したセシウムの発するマイクロ波の振動数を基準としています。

いずれにしても、物理現象の周期(あるいは振動数)が基準となっており、時間そのものの正体は何かということは明確にされていません。

また、アインシュタインの相対性理論により、時間の経過は物体(正確にはその系)の移動速度によって変わる相対的なものであり、その一方では光速はいかなる系からみても一定であることは実証されており、時間の概念は昔から大きく変わりました。

しかし光速がいかなる系からみても一定だとしたら、時間の経過は光速(正確には光の移動距離)と等価になり、時間そのものが単独で存在しないという主張もあります。

さらに、物理現象の運動方程式は時間の可逆性を許容するにもかかわらず、時間には方向性があり(過去から未来へ流れ)不可逆であるのはなぜか十分には説明できておらず、相対性理論の成果が加わったにも関わらず、時間そのものの正体は依然として正確には解明されていません。


[詳細の説明]
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上記のように時間そのものの正体は正確には解明されていませんが、時間軸は三次元の空間に垂直な第4次元方向をむいており、宇宙は全体としては4次元の時空から構成されているという考えが主流となっています。

そして時間が空間軸に垂直な時間軸方向へ光速で動いていると考えれば、あの有名なアインシュタインの「[静止物体のエネルギー]=[質量]×[光速の2乗]」の計算式が導かれることが分かっています。

4次元の時空モデル:
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そこで時間が空間軸に垂直な時間軸方向へ光速で動いているという4次元のモデルを考えました。(図1)

4次元の図形を描くことはできないので、図1の球(図では便宜上円で表現)の表面が3次元の宇宙空間としています。宇宙空間は有限ですが「果て」がないという意味で、球の表面で表すのは合理的で、それが空間に垂直方向に光速で移動しています。(なお簡便化のため「光速=1」としています)

このモデルを使うと、宇宙空間(球の表面積)の膨張が、宇宙空間に垂直な時間軸方向への変位、すなわち時間の経過を生み出すことになります。

さらに宇宙空間が膨張している限り、時間には方向性があり(過去から未来へ流れ)不可逆なものとなります。


実数の時間と虚数の時間のモデル:
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図2は空間が実数の光速(= 1)で時間方向に移動しているモデルで、一方
図3は空間が虚数の光速(= i)で時間方向に移動しているモデルです。

いずれのモデルにおいても、光速の1/2で右方向に移動してから光速の1/2で左方向に移動して戻ってくる物体(系)における時間の経過を考えてみました。

実数の時間のモデル:
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図2の空間が実数の光速(= 1)で移動しているモデルでは、原点→P1→P2と
移動している物体の時間方向への移動距離は、移動している系では1+1 = 2となり2秒経過しますが、静止した系からみるとピタゴラスの定理から√3/2 +√3/2 =√3経過して元の位置に戻っています。

この場合、実際移動している系における時間経過(=2)が、静止している系における時間経過(=√3)より長くなり相対性理論に反します。(もちろん往路の系から復路の系へ転換するときに受ける加速度を加味すればどうなるかは分かりませんが非常に複雑になります。)

虚数の時間のモデル:
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図3は空間が虚数の光速(= i)で時間方向に移動しているモデルです。

この場合、空間方向は実数で時間方向は虚数ですが、このグラフは実数と虚数の加法(この図でいうと例えば(1/2+i))が成り立つ複素平面(ガウス平面)ではなく、あくまで実数の空間座標と虚数の時間座標からなる虚数平面です。

この虚数平面でもピタゴラスの定理が成り立つとすれば、原点→Pi→P2iと移動している物体の時間方向への移動距離は、移動している系では((√3/2)i +(√3/2)i =(√3)i)となり(√3)i秒経過しますが、その間に静止した系での時間経過2iより短くなり相対性理論に正確に一致します。

なお時間が虚数の場合は、力やエネルギー、さらにアインシュタインの「[静止物体のエネルギー]=[質量]×[光速の2乗]」などはすべて負の値になりますが、エネルギーが「正の値の時空」も「負の値の時空」も、その時空の中においては判別できないと考えれば問題ないと思われます。

またここでは光速と時間が一致しているため、たとえ宇宙の膨張速度が変化しても光速もそれに比例して変化するので、時空におけるあらゆる現象や方程式は影響を受けないと考えられます。


[まとめ]
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3次元の宇宙空間は膨張過程にあり、その宇宙空間の膨張にともなう第4次元方向の変位が「時間の経過」で、それは光速に相当する虚数と考えられる。

このことで時間の経過の方向性(後戻りしないこと)と、相対性理論における「時間の遅れ」および「質量とエネルギーの等価性」が説明できる。

また光速と時間が一致しているため、たとえ宇宙の膨張速度が変化しても光速もそれに比例して変化するので、時空におけるあらゆる現象や方程式は影響を受けない。


[所感]
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時間が虚数であることは認識しにくいことですが、時間自身を直接認識できないことを考えれば不自然ではないようにも思われます。

さらに時間が絡まない「長さ」や「質量」以外で我々が直接認識できる「力」や「エネルギー」などにはその次元に「時間の二乗」が入っており実数となっています。

また今回時間に対して虚数という数学の概念を用いました。一般に物理現象を説明するのに数学が用いられるといわれていますが、これを機会に数学と物理概念の相互関係についても今後改めて考えてみたいと思います。
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