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2020年09月15日22:02

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宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」  <読書メモ>

著者 杉山 直  新書(ブルーバックス)  2020年刊

ビッグバンとは何か、ビッグバンの前には何があったのか、その謎の答えは、空の全方向から降ってくる「宇宙マイクロ波背景放射」の中にあるらしい。人工衛星により発見・解析された宇宙マイクロ波背景放射に含まれたかすかな温度のゆらぎを調べることによりビッグバンとその前にあったインフレーションについて解明するまでの研究を分かりやすく(私、個人的には完全に理解したとは言えないが)解説している。


本書の多くはこれまで読んだ本に書いてあったが、『宇宙交響楽』という耳慣れない用語に一章設けているのが目新しい。

音(縦波の音波)は媒質の密度の変化が伝播するものだから媒質となるものがなければ伝わらないのに何故宇宙の音が地球まで届くのか不思議に感じるが、高密度の媒質でもあるビッグバンの宇宙では当然縦波も存在したはずだ。ビッグバンにあった光がその媒質の密度の変化を通過すると光の波長が変動する。変動する光が地球に届けばそれを音にすることができる(光通信の一種か?)。宇宙が膨張したことによりその音の高さが260ヘルツ(ピアノの真ん中のド)の51オクターブ下の超超重低音でファ♯とのことである。

「ビッグバンに鳴り響いていた宇宙の音すなわち『宇宙交響楽』の解明が進み、宇宙の年齢や姿、そして運命までが今、明らかになってきた。」ということらしい。

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