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2020年07月19日17:03

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【本】ジェフリー・アーチャー著『チェルシー・テラスへの道』(上下巻)(新潮文庫刊)

皆様、お今晩は。ジェフリー・アーチャーの『チェルシー・テラスへの道』(上下巻)(新潮文庫刊)を読了致しました。その感想です。


ロンドンの下町で貧しい野菜売りの家に生れたチャーリー・トランパーは、祖父から譲られた手押車を唯一の資本に商売を始めた。彼の夢は、高級商店街チェルシー・テラスの全店輔を買収することだった。第一次大戦が勃発し、出征したチャーリーは、生涯の敵ガイ・トレンザム大尉と出会う。やがて彼は、幼な馴染で共同経営者となったベッキーと、長く遠い苦難の道を歩み始めた…。

何と今から30年以上前に書かれた本作ですが、扱っている年代が1920年から1970年に掛けての物語なので全然古くなっておらず、逆に何でこれだけの傑作を今迄読まないでおいたのかが悔しくてなりません。正直申して読み始める前は『ケインとアベル』の二番煎じだったらどうしようか?と言う事でしたが、杞憂どころか今迄に読んだジェフリー・アーチャーの中でもベスト入りする位に面白く、宿敵のトレンザム一族を巡る数奇な運命の変遷と共に出版当時だったら読んでもピンと来なかったであろう西洋美術史や、オークション・ハウスの内幕等も含めて今読んで良かったと思った一作であります。原題の「AS THE CROW FLES」が、最後の最後に活きてくると言う所も含めてアッパレ!でございました。
気になって調べてみたら2012年より『時のみぞ知る - クリフトン年代記第1部』、『死もまた我等なり - クリフトン年代記第2部』、『裁きの鐘は - クリフトン年代記第3部』、『追風に帆を上げよ - クリフトン年代記第4部』、『剣より強し−クリフトン年代記第5部』、『機は熟せり−クリフトン年代記第6部』そして最終話が『永遠に残るは−クリフトン年代記第7部』と続いているようなので楽しみがまた増える事となりました。
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