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2020年05月20日18:04

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【映画】『マーウェン』

バーからの帰り道で5人の男に暴行されたマーク・ホーガンキャンプ(スティーヴ・カレルさま)は、瀕死の重傷を負い、9日間の昏睡状態に陥る。脳に障害を抱え、襲撃の後遺症(PDSD)に苦しむ彼はまともな治療も受けられず、セラピー代わりにフィギュアの撮影を始める。自宅に作った空想の世界“マーウェン”ではG.Iジョーのホーギー大尉と5人のバービー人形が、迫り来るナチス親衛隊と日々戦いを繰り広げていた。地域の人々の理解と協力でマーウェンの写真は評価され、やがてマークの個展が開かれることになる。“マーウェン”で戦う勇気を与えられたマークは、避けていた暴行事件の裁判で証言しようと決意するが……。

アマゾン・プライム・ビデオにて椅子に座った軍服姿の男と横に座ったフィギアの写真に惹かれ、何の予備知識も無く観始めた本作。観終わった今では『フライト』すら凌ぐ、ロバート・ゼメキス監督の最高傑作であると断言してしまいましょう。
何でバーで5人の男たちに暴行されたかと言えば、彼が女性用のハイヒールを愛して収集するだけでなく、時々履いてみたくなると酔った勢いで言ってしまったことなんです。そうした偏見による憎悪に因って引き起こされた犯罪をヘイトクライムと呼んでいますが、本作の主人公のマーク・ホーガンキャンプさまもそうした被害者の一人であります。彼が救いを求めたのはセラピストではなく、第二次世界大戦で戦地となったベルギーの架空の町の「マーウェン」で彼の分身であるホギー大尉と5人のバービー人形が日々ナチ親衛隊と戦っているのでありますが、向かいの家にニコル(レスリー・マン御嬢様)が引っ越したことから、更なる展開を迎える。

人にはそれぞれの地獄があって、形は違えどもそれと向き合って生きていかねばならないと、感じた一作でして5人のバービー人形は彼が過去に出逢った女性の名前から取られていて、それぞれが見事なまでにカッコイイのであります。
辛すぎて直視出来ない場面もありましたが、最後に職人技とも言える回収の仕方をしているので後味が良いのが救いでありました。

これだったら劇場で観て置けば良かったと後悔する作品は30本に一本あるかどうかですが、本作品は紛れもないそうした一作でありました。


2020年5月20日アマゾン・プライム・ビデオにて鑑賞



https://marwen-movie.jp/index.html
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