茜屋時間　令和2年　令月その358回

　さて　茜屋に行かない茜屋時間もひと月を過ぎたのかな　恰別理由がないのなら出かけるな　と云ふことなので　茜屋についてまた書いておこう

　元々は　関西の心斎橋新血だったか神戸だったか　ともかく関西にあったのが　軽井沢の先代が修行をして　関東に持ってきた　それが軽井沢　そこで修行したのが大宮に開店した今の大宮のオーナー　埼玉県で初の　選抜野球で優勝したときの部員の一人だと聞いている　だいぶに古い話だ　このオーナーは今でも現役で頑張っている　時折だけどね　そして時代は変遷して　幾人かの若手が台頭して　まず銀座にオープン　開店記念に出かけた記憶がある　大学生の頃かな　爾来　銀座には久しく行かない　鬱然とした人と建物　初めての銀座は夜通し歩き回ったものだ　朝帰りの記憶あり　その後東京に数点出店していたが　そこに大宮で修行した若手が次々と挑んでいったようだが　今は4店くらいかな

　今宵の音楽は　フランク
　ピアノ五重奏曲 ヘ短調, Op. 14

　Recording: Dec. 18, 1953

　アルトゥール・バルサム(ピアノ)
　ブダペスト弦楽四重奏団
　[ヨーゼフ・ロイスマン(ヴァイオリン)　
　ジャック・ゴロデツキー(ヴァイオリン)　
　ボリス・クロイト(ヴィオラ)　
　ミッシャ・シュナイダー(チェロ)]
　ピアノ五重奏曲は弦楽四重奏曲よりも若干規模が小さくて　しかも明るさを持つ音楽である　これも初めて聞く曲かな　音楽媒体としては持っていないが　聞いたことはあるかもしれない　FM放送でクラシックを20年以上聴いていたからね　逐一は覚えていなくて当然か

　今宵二枚目の音楽は　CD 19　ヘンデル
　ハープと弦楽のための協奏曲 Op.4-6 HWV 294
　Recording: March 19, 1941
　マルセル・グランジャニー(ハープ)

　ダニエル・グレゴリー・メイソン (1873-1953)
　黒人霊歌の主題による弦楽四重奏曲 Op.19
　Recording: May 16, 1942

　　ドビュッシー
　神聖な舞曲と世俗的な舞曲(ハープと弦楽四重奏)
　Recording: March 19, 1941
　マルセル・グランジャニー(ハープ)

　チャールズ・トムリンソン・グリフス (1884-1920)
　インディアンの主題による2つのスケッチ
　Recording: May 6, 1943

　　ドヴォルザーク
　弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.96 「アメリカ」
　第2楽章レント
　Recording: Oct. 20, 1949

　ハリー・アクスト(1894-1963)
　ダイナ
　Recording: May 12, 1948

　ブダペスト弦楽四重奏団　　これらこそ聴いたことがないかもしれない　最後のは有名だから聴いたことはあるけれど　どれも媒体として持っているものはないと思われる　しかし　聞いてみるとヘンデルは有名な曲だな　結構音楽的には聞いたことがあったりして

　1917年　第1次大戦のさなか　ハンガリー国立歌劇場(下の画像)のオーケストラのメンバー4人によって「ブダペスト弦楽四重奏団」結成される
　同12月　ブダペスト弦楽四重奏団　デビュー　

　多くの県が　コロナの切迫状態からの脱却の方向へ向かい始めるようだ　ちなみに我が県はその中には含まれない　もう解除した方がいいと云ふ人らと　ここで再び第二次感染が出る方が怖いので　今月末まで様子見をした方がいいと云ふ人らが結構いたのには驚きだもっと荒んでいる人らの声が多いかと思っていたが　まともなことを云ふ　イギリスの社会思想家　オーエンの言葉を挙げておこう

　政治の目的は　統治するものと統治されるものとを幸福にすることである　だから政治は　この両者を含めた　最大多数の最大幸福を実際に作り出すものが最善なのである　適当な手段を採用することによって　人はしだいに　貧乏なく　犯罪なく　そして刑罰なしに　世界のいかなるところにも住むことができるように訓練されうる　と私たちは言った　しかも　これは実証することができるのである　なぜなら　全ての悪は訓育と政治の諸制度とにおける錯誤　――人間性についての非常な無知から生じた誤謬の結果だからである

　さて今回のコロナの終結には至らぬが　近きにはきているようだ

There could be no honor in a sure success, but much might be wrested from a sure defeat. Thomas E. Lawrence


　今は真摯に生きるチャンスだと思えば　いい人生になるだろう