2020年02月02日 14:00開演
会場：兵庫県立芸術文化センターＫＯＢＥＬＣＯ大ホール
２日続けて西宮へ。昨日は管弦楽、今日は室内楽。今日は２階席へ下りてきた。
木嶋真優さんは神戸市出身のヴァイオリニストで、その関係で2016年に２回生演奏を聴く機会
があった。その初回が「クロイツェル」であった。
イリヤ・ラシュコフスキーさんは初めて聴く。ロシア・イルクーツク出身であるが浜松国際ピアノ
コンクールの優勝者で日本とも縁がある。二人はノボシビルスク音楽院に関わった共通点が
ある。初共演との事。
曲目
ロベルト・シューマン(1810〜1856)作曲
幻想小品集Ｏｐ．73
幻想小品集と題する作品を複数シューマンは公にしており紛らわしいが、Ｏｐ．73は名曲であり、
本来はクラリネットとピアノのための作品であるが、ヴァイオリンやチェロ、果ては
フリューゲルホルンまで用いる版がある。 ４ヶ月前、初めて原形で聴いたが私もヴァイオリン版
を聴いた事がある。３曲から成る。
ベートーヴェンの時代から楽譜にドイツ語で指示を入れ始めるが、これをシューマンは
大々的に受け継ぐ。という事情で本曲３曲ともドイツ語で指示が入っている。
１曲目モヤモヤした何とも言えない感。２曲目はピアノが明るく、ヴァイオリンが暗く。
３曲目に「急速に、燃えるように」とあるが、速く激しい演奏となる。私は、当所で聴く機会の
あったアダージョとアレグロＯｐ．70と近しいものを感じる。本来はホルンとピアノの曲だが、
これを堤剛さんのチェロと仲道郁代さんのピアノで聴いたのである。
確認すると、こちらにも「速く、燃え立つように」という指示を与えている。
しかも作品番号が近い。木嶋さんとラシュコフスキーさんの情熱的な。
1849年まだまだ幸せな時間が続くように思われたシューマン39歳の、実は晩年の作品。
(つづく)
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