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年末年始の休みは部下に帰省させ、自分は緊急事態発生に備えて福井に残っており泊まり掛けの旅行の計画は立てなかったが、日帰りで出掛けることはできる状況だった。
自分は25年以上競馬を楽しんできたが、観戦していたのはＪＲＡ（日本中央競馬会）の競馬ばかりでクラス編成の仕組みや出走条件のルールなどが全然異なる地方競馬はさっぱり分からず、重いソリを引いて２つの障害を越える北海道のばんえい競馬以外の地方競馬はこれまでほとんど観戦してこなかった。
ところが、去年の７月に北海道・札幌から福井に転勤になり、福井県内に競馬場はもちろん場外馬券場すらなく、いちばん近いのはお隣石川県の金沢競馬場であり、地方競馬の金沢競馬を観戦しに行くようになった。
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ＪＲＡのレースは年末は１２月２８日まで、正月は１月５日からで年末年始の休みの期間には開催がないが、地方競馬なら大晦日だろうが元日だろうが全国のどこかで地方競馬は開催されている。
そこで、大晦日の１２月３１日は岐阜県の笠松競馬に初めて観戦しに行ってみたところ、大勝ちはできなかったものの収支は2400円とわずかながらプラスになった。
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ちょうど交通費相当分くらいのプラスだったので、１日タダで遊べたも同然で、軍資金はそのまま残っていた。
そこで、正月休みで暇で飽きてきた１月３日金曜日、どこか開催している地方競馬で日帰りできるところへ観戦しに行ってみることにした。
１月３日に競馬を開催していたのは、北から順に帯広ばんえい競馬、岩手県の水沢、神奈川県の川崎、名古屋、兵庫県の園田、佐賀と各地で開催しており、福井から日帰り圏内の名古屋競馬か園田競馬のどちらかに行こうと考えた。
名古屋競馬を観戦したことはないが、かつて名古屋勤務していたことがあって土地勘はある名古屋もいいが、園田競馬場のある兵庫県尼崎市にはこれまで縁もゆかりもなく通過するだけで全然知らないこともあり、この機会に園田競馬を観戦しに行ってみることに決めた。
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出走する馬も全然知らないし、園田競馬の専門紙などこれまで買ったこともなく見方もよく分からないし、当然ながら福井では手に入らないので、地方競馬サイトに出走馬の過去４走の戦績と共に掲載されている出馬表をプリントアウトして、前日までに大方の予想はしていた。
福井からＪＲ尼崎まで「青春18きっぷ」を利用し、尼崎駅前から園田競馬無料送迎バスに乗って12時半前に園田競馬場に着いたから、12：45発走の園田第５レースから観戦を始めようとパドックへ。
すると、印刷してきた出馬表とは出走頭数もパドックを周回している馬も全然違い、何だかおかしい。
予想まで済ませて持ってきた出馬表をよく見ると、開催日の日付は２０１９年１月３日になっており、年が明けて２０２０年になっているのに間違えて１年前に行われた園田競馬の出馬表を印刷して予想してきてしまったことに競馬場に着くまで全然気付かなかった。
これは万事休す状況で、同じサイトをスマホでも見られるものの、プリントアウトもできず小さなスマホの画面を老眼の進んだ目で見ながら予想するのは困難である。
競馬場で主催者が無料で配布している出馬表は過去の戦績など掲載されておらず、馬の名前だけで予想などできるはずもない。
そうは言ってももう競馬場に来ちゃっているし、素直に場内で売っている園田競馬専門紙を買うしかなかった。
しかし、これまで地方競馬の専門紙など買ったこともなく、見方が全然分からないわけではないが、慣れておらずどこに自分の知りたい情報が掲載されているのか探すのに時間が掛かる。
ともかく、不慣れな専門紙だけを頼りにぶっつけ本番で競馬を観戦することになった。
だいたい、園田競馬場のコースは先行タイプが有利なのか、差し・追い込みが決まりやすい傾向になるのかなどまったく分からないが、次のレースの直前に初めて出走メンバーを見ながら予想するしかなく、とりあえずやっと慣れてきた金沢競馬と同様の傾向と考えて予想するしかない。
戸惑いながらも馬券を買ってみた到着直後の園田第５レースが的中するはずもなく、13：15発走の園田第６レースの予想に着手。
この日の園田第６レースは、４歳以上の古馬の最下級ランクのＣランクの中では中位クラスに相当する２組馬までの馬による上から２番目級の二組戦で、園田競馬の分かりにくいのはさらに「100〜239ポイント」という条件のレースだったが、このポイントというのが何をどういう計算して判定され、それが何を意味しているのかすら知らないが、それを調べている時間の余裕などあるはずもない。
そんな条件の馬10頭が、負担重量は定量で園田競馬場のダートコース1400mを走るレースだった。
出走メンバーのうち、�ゥ譽乾螢垢錬複劭舛�ら転厩初戦で園田競馬初出走で、これまでＪＲＡの新馬戦と未勝利戦を３戦し、３戦とも今回と同じダート1400m戦で先行して４着と入着し、競走馬として順調な滑り出しだったが、その後蹄の状態悪化で休養入りしている間にＪＲＡで未勝利戦が組まれている間の復帰が困難と判断され賞金が低い地方移籍が決まり、さらに去勢して園田競馬からの再出発となり、今回が11か月の休養明け初戦でもある。
金沢競馬の場合ＪＲＡからの転入馬はＪＲＡ時代に未勝利クラスで２ケタ着順だった馬でも、先行脚質の馬だったら最下級のＣクラスのレースなら通用しちゃうケースが多く、それが未勝利戦と言えどもレベルが高いＪＲＡのレースで入着率100％なら、たまたま園田競馬では「ＪＲＡ未勝利クラスからの転入馬はＣ２に編入する」という決まりに基づきＣ２クラスからのスタートとなっただけで、実力はＢ級以上の馬だろう。
１年近い休養明けである分を割り引いても、馬体重も２kg増にとどまっており、手術して取ったタマの分を考えても太くはなく、いつまでも地方競馬のＣクラスにいるような馬ではないと思われ、本調子ではなくても実力だけで何とかなるだろう。
競馬新聞の見立ても同様で断然の１番人気になっており、軸馬はこの馬以外にないだろう。
�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋癲�近５走園田競馬のＣクラスのレースで先行して９→２→２→１→３着と先行して安定しており、５走前の９着というのが気になるものの、４番人気ではあるが同格のＣ級戦ならこれも軸馬にして３連複馬券を買えばいいだろう。
断然の１番人気馬を軸馬として買うわけで、的中できても当然配当は期待できないので、相手を絞り込んで買い目を減らさないとトリガミ（的中しても賭け金を回収できず収支マイナスになること）になってしまうが、相手にどの馬を選ぶか一長一短あって難しい。
３番人気に支持されている�▲侫献離薀咼奪箸蓮�近５走７→２→３→４→５着と、北海道競馬に在籍して短距離の1200m戦だった５走前は度外視して、園田転籍後は１戦ごとに着順を下げているものの、今回のメンバーの中では比較的安定した戦績であり、相手の１頭として有力だろう。
��シチリアノアガタは、近５走８→１→３→３→２着と、結果だけ見れば軸馬にしてもいいような成績で２番人気に支持されているが、追い込み脚質であり、前日の雨で重馬場のこの日は不良馬場で前が止まらず末脚も不発で惨敗した５走前のような展開も十分ありそうで、思い切って切り捨ててしまう。
近５走９→４→１→２→９着と成績がムラな��ワンダーヴーハーンの取捨に迷うが、９着だった前走は1870m戦であり、適距離に戻って１発あるかも知れず、６番人気と人気はないが、穴を開けるとしたらこの馬だろうと１発狙いで買ってみようと思う。
ほかにも、先頭を切って逃げると思われる��ニシノクローデットの逃げ残りや、前走３着に食い込んだ�┘凜．襯箸覆匹癸曳�あるかも知れないが、そこまで買い目を広げると間違いなくトリガミになってしまうと思われ、切ってしまう。
したがって、軸馬�い鉢イ裡夏�軸、相手に�△鉢�の３連複の組み合わせ２点にまで絞った。
馬券を買う前にオッズ（予想配当率）をチェックすると、�↓きイ�9．5倍、�きキ�でも15．7倍と当然低い。
順当に来れば相手は�△世�、１発当たれば人気薄でおいしい��を切り捨ててしまうのは惜しく１頭には絞れない。
かと言って、順調な�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋犯羈咾靴�11か月ぶりの休み明けの�ゥ譽乾螢垢�実力だけで優勝できるかどうかまでは判断つかず、着順通り的中させないとならない馬連単や３連単の１着固定にするのは不安である。
このレースで大勝ちさせることはできないと判断し、的中できた場合に払戻額が同じくらいになるように配分し、�↓きイ�1900円、�きキ�を1100円買った。
レースがスタートすると、予想通りハナ争いもなく��ニシノクローデットが単騎で逃げ、１馬身後ろ２番手に�ゥ譽乾螢垢�つけ、２馬身ほど間隔を空けて�Д札ぅΕ鵐侫Д▲蝓爾鉢▲侫献離薀咼奪箸�馬体を合わせて追走、この４頭が先団馬群を形成している。
先団馬群からは２馬身ほど後ろ、中団馬群４頭の先頭に�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋發�り、中団馬群のいちばん後ろに��ワンダーヴーハーン、そこから２馬身離れて��シチリアノアガタ、さらに１頭ぽつんと離れて�Ε▲ぅ侫 璽僖譟璽匹�最後方を追走している。
位置取り争いもなく第１コーナーまでにはすんなり隊列も決まり、非常に淡々とした落ち着いた流れになり、ほぼ予想通りの展開・ペースとなった。
この時点で着順はともかく、単騎で逃げた��ニシノクローデットがうまくペースダウンできて逃げ残るペースになりさえしなければ３連複的中の予感。
第３コーナーで�ゥ譽乾螢垢�逃げる��ニシノクローデットを捉え、先頭に踊り出た頃にはバテてきた�Д札ぅΕ鵐侫Д▲蝓爾畔汰�していた�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋皺，圭个気譴藤拡崋蠅砲弔韻討い襦�
第４コーナーではスパートを掛けた�▲侫献離薀咼奪箸�脚色が鈍り始めた��ニシノクローデットを交わし、最後の直線まで進んだ頃には�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋砲睚瓩泙襦�
もうこの時点で買っていた�イ鉢△鉢い�脚色が鈍ることなく先頭から３頭目までを走っており、その後ろに逃げていた��ニシノクローデットがジリジリと位置取りを下げつつも、後ろから突っ込んでくる馬は捉えることはできそうにないくらい後方に離れており、３連複的中を確信。
最後に脚色が鈍ってきた�ゥ譽乾螢垢廊▲侫献離薀咼奪箸妨鬚錣気譯嫁録犯召泙芭イ気譴燭發里痢�追い上げてきた�ぅ瓮ぅ轡腑Ε劵泪薀笋吠瓩泙蠅修Δ砲覆蠅覆�らもハナ差で２着に粘り、逃げた��ニシノクローデットが４着、��は追い込んできたものの６着まで、穴馬として買った��ワンダーヴーハーンは不発で９着だったが、ともかく３連複�↓きイ�的中。
オッズをチェックした時点では的中した３連複�↓きイ�9．5倍のオッズだったが、その後さらに買い進まれており、レースが確定すると6．3倍まで下がっていた（写真２）。
３→１→４番人気馬での決着にもかかわらずここまで配当が下がってしまったらどうにもならず、買い目を２点まで絞りに絞って的中した３連複の組み合わせ�↓きイ�1900円買っていたものの、払戻額は11970円にしかならなかった（写真３）。
それはしょうがない。
それ以降のレースでも、金沢競馬とは異なりことごとく差しが決まり、逃げた馬や先行した馬が捕まるレースばかりで、結局この日はこのレースしか的中できなかったので、１日トータルの収支は12030円マイナスになってしまった。
ここまで配当が下がるのなら、��も切って�↓きィ嬰西”蕕靴討い討眦�中していたわけだが、3000円１点勝負していたとしても払戻額は18900円にしかならず、どっちみち収支プラスには浮上できなかったことになる。
ともかく、出馬表を間違えて１年前のレースの予想をしてきてしまい、競馬場に着いてから急きょ買い求めた見方がよく分からない園田競馬専門紙での直前の予想にならざるを得なかったので、それでも初めての園田競馬で１競走だけでも的中できたことをヨシとするしかないだろう。
今回の教訓、出馬表は日付を確認してから予想しましょう（汗）
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