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2019年10月09日18:26

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【映画感想】ゴジラ ('84)

ゴジラ映画の第16作目『ゴジラ ('84)』を観ました。
第16作と言っても、9年前に公開された『メカゴジラの逆襲』とはつながっておらず、1954年に公開された最初のゴジラの世界と直接つながる物語になっています。

この映画を初めて観たのは高校生の頃、テレビ放送ででした。当時の私は日本の特撮映画、それもゴジラの映画をわざわざ劇場で観ようとは思わなかったのです。まあ、その判断は決して間違っていなかったなと当時は思いましたがw

実際、今観てもドラマはかなりチープでした。と言うか80年代のドラマだな〜と言う感じ。沢口靖子は映画初出演ですし、田中健や宅麻伸とかが若い!その田中健が、映画の冒頭でゴジラに襲われ無人で漂流する漁船を探索する際に登場した巨大化したフナムシとの格闘シーンで脱力したのをよく覚えています。やっぱり日本の特撮はダメだな…と。

しかし、まるでテレビ作品のようなチープなドラマが展開する一方で、ゴジラ出現の脅威に対処する政府の描写や、米ソの外交部とのやり取り等の政治劇に意外と力が入っていたのには驚きました。小林桂樹演じる三田村総理大臣が断固として核の仕様を拒否するところ等、各国の代表相手に日本政府が毅然とした態度で対応しているシーン等はなかなか見応えありました。

また、自衛隊をはじめエキストラも大動員されていて、パニック映画として観てもなかなかの出来栄えです。武田鉄矢が演じるホームレスとか、ちょっとコメディタッチで良かったですし。

特撮部分もかなり力入ってましたね。実在の兵器が活躍する場面もしっかり描かれていましたし、ゴジラが戦う新宿の高層ビル群のセットなんか、どれだけの規模だったのか画面からでもその巨大さが見て取れます。あれはスゴイです。

それだけ特撮に力が入っていたのにがっかりしたのは、自衛隊の首都防衛の為の秘密兵器「スーパーX」です。自衛隊が極秘で開発していたスーパー兵器と言う設定には燃えるものがありますが、あのデザインはちょっと情けない…まるでテレビの特撮ヒーロー番組にでも登場しそうじゃないですか…。世界観がどうなっているのやら、です。

そんなわけで、思ったよりも面白かった本作ですが、それぞれの要素がひとつの作品として融合していない感じは気になりました。田中健と沢口靖子、宅麻伸のトレンディドラマの部分、政府が各国代表とやり取りする政治劇と避難民たち多くのエキストラが登場するパニック映画としての部分、ゴジラと直接戦う自衛隊の特撮映画の部分がどうにもチグハグで、一つの映画として観るとそれぞれの印象が弱くなってしまっているようでした。

なんとも、ちょっと残念と言うか、惜しい感じの本作でしたね〜
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