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2019年10月06日12:31

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【映画感想】山河遥かなり ('48)

『真昼の決闘』や『地上より永遠に』のフレッド・ジンネマン監督作『山河遥かなり('48)』を観ました。同年公開のジョン・ウェイン映画『赤い河』で銀幕デビューをしたばかりのモンゴメリー・クリフトが主演をしています。

名前を知っていても観たことなかった作品ではありますが、だから観たと言うわけでもなく、もちろん監督や主演の名前に惹かれたわけでもなく、時折、こうしたモノクロのドラマ作品が無性に観たくなる事があり、ちょうど良かったので…と言うわけで鑑賞しました。

1948年と言えばWW2の傷跡は世界中に色濃く残されており、この作品も冒頭に一部の撮影は占領下ドイツにて行われている旨がテロップされます。戦前は豊かな生活を送っていたチェコスロバキアの一家が、ナチスドイツの為に散り散りにされてしまい、収容所での過酷な経験の為に失語症になった少年と、その少年を偶然保護した若き米兵との心の交流を描いた物語は、当時の人には実に身近なテーマだったのでしょう。

作品では決して直接的な残酷な描写はないものの、そこはジンネマン監督らしく、ドライな演出で淡々と描き出す事で悲惨な現実にリアリティが感じられました。収容所から移送されてきたばかりの子供たちの様子がただ映し出されるだけで、直接語られない収容所での悲惨さが思いやられます。


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