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2019年09月02日09:14

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ならば、この国で、どう生きるか。

「一生かけて償っていきます」

酔って10代の少女にキスしようとしたということで謹慎中のタレントが、週刊誌のインタビューにそう答えたそうだ。
やったことはいけないことに違いない。
相手を心理的に追い込んだのは確かだろうし、彼の社会的な影響力を考えると、何もなしで済むわけがない。罰則は必要だし、反省はしないといけない。
でも。
社会的制裁を受け、もうしませんと反省してなおかつ、「一生償う」必要があるのだろうか。
彼の人生は、おそらくまだ40年以上残っている。その期間ずっと償っていくと、そういうことでいいのだろうか。

事件があって、テレビで叩かれた、ネットで叩かれた。
殆ど全ての日本人が事件を知っているし、そのうちの何割かの人間が彼を非難した。
そのことに対する、返答としての、「一生償っていきます」ではなかっただろうか。

当事者でもない多くの人間が、事件を知ってあーだ、こーだ言う。
極論すれば、これは社会全体でやっている、いじめ、だと思う。
それに対して、当人が何か返答しないといけない。なおかつ、彼はこれから先もこの国で生きていかないといけない。そのための、「一生償っていきます」だったのだろうと思う。

多くのタレント、政治家、スポーツ選手、スポーツ指導者、会社経営者が、テレビやネットで叩かれてきた。
始めは威勢のいい彼らも、これをやられるとたちまちシュンとなるのを、何百回も見てきた。中には、表ざたにされるのを必要とする件もあったけれど、不倫だの、二股だの、お金の貸し借りだの、そんなのは当事者たちだけの問題だろうと思う。こんなに社会に対して謝る必要あるのかな、そうは思っているだろうけれど、フラッシュの前に、数々の非難記事のブログの前に、本人たちは一様にシュンとなる。

いじめは、効果があるのだ。
いじめをする側が、多ければ多いほど、効果がある。

昔、職場の事務のパートのおばさんが。
「何あの女、頭来る。みんなに噂、広めよっと」
なんて話を公然としていたのを聞いて戦慄したのを覚えているけれど、なんのことはない、社会全体が、頻繁に同じことをしているのだ。

中学生の長男が、夏休みの宿題で、いじめ問題について書いていた。
「大人たちがいじめをしているのに、生徒同士のいじめがなくなるはずがない」

至極正論。

さて、ならば、この国で、どう生きるか。







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