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2019年08月29日01:31

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10時は「おやつ」ではなく「いつつ」


 今日の王位戦の二日目は、お互いに馬と成圭を作っていてなんだか泥臭い戦いになっていた。後手側は玉頭を開拓すればまた入玉、という筋もあったのかもしれないが、木村九段が何か力負けしたような展開になった。と金が作れていたら木村九段の勝ちだったかもしれない、豊島名人王位の我慢強さが勝利を呼び込んだようである。いつもフルーツの盛り合わせしかおやつに頼まない豊島名人王位が和菓子を注文していたのが印象的。
 午前中のおやつ(10時に出るので「おやつ」という名称は変だが「いつつ」とか言ってると聞いてる人は何のことだがわからん。)のフルーツの盛り合わせを見ると、めっちゃ量が多く、

 「これ、対局中に食べるには多すぎるのでは?」

 と、思った人は多いだろう。

 豊島名人がフルーツの盛り合わせしか頼まない、という方針が段々明確になっていて、開催する旅館でも、ここぞとばかりにおいしそうな果物や、珍しいものをわざわざ購入して作っているのではないかと思う。和菓子なんかだと、和菓子屋さんから取り寄せるのだろうけど、フルーツの盛り合わせは厨房で作っているだろうから、旅館にとっては大きな宣伝だと思う。
 きっと、自分で予約して泊まりに行って、同じもの、が出るとは到底思えないのだが、、、

 二年前にタイのバンサパンに行ったときに泊まった「コーラルホテル」では、頼んでもないのだけど毎日おやつが部屋に届いた。特に初日は皿に果物が盛ってあって、さすがはフルーツの国「タイ」といえるような品ぞろえと量。ベッドの上で王様の食卓のようにして食べた思い出がある。
 部屋係の女性に、帰り際に20バーツほどチップを渡した覚えがある。結構お世話になった。バンサパンはバンコクから長距離バスで6時間ほども掛かる地方都市なので、もう一度行く機会があるかどうかはわからないが、できればまた行ってみたい。ホテルのスタッフは英語とフランス語を両方話せるのも印象的だった。地域的にフランス語のほうが優勢のように感じた。実際、ヨーロッパ系の人が多くいて、レストランなどでもフランス語を話している人が大半だった。ただ、アジア系の人は大体英語だった。
 昔、モロッコに行った時も、ほとんどの人がフランス語は習得しているのに、英語はさっぱり通じないで、ちょっと苦労した覚えはある。国とか地方によって、そういう色があるのはとても興味深い。もちろん、関係性の高い国とか、植民地時代の流れとか、歴史的にもいろいろあってのことなんだけど、日本にいるとあたかも英語こそが国際共通語、となっているのだが、二か国語以上話せても、英語なんかまるで知らない、という人は世界には沢山いる。

 将棋は日本ローカルなゲームで、A級棋士は「世界に10人しかいない」という貴重?な人々。盤上でコマを動かすゲームは世界中にいろいろあるので、インドから伝わったゲームが変化していったものや、それを見てまねてシンプルなルールを作ったりなど様々なのだろう。ただ、日本の将棋の8種類40枚のコマを使うゲームは、実に良い加減に作られていて、人間の思考能力の限界で遊べるゲーム、として素晴らしい出来栄えになっていると思う。ルール的に、相手の取った駒を使える、というシステムと、敵陣に入ると「成る」ことができる(成らなくてもよい)、の二つが将棋を人間の思考力の限界まで使っても考えつくせないゲームにしている。
 近年はコンピューターが強くなってしまって、人間ではちょっとかなわないレベルなのだが、そのコンピューターの手からまた人間が学び、新しい戦型が進化していくところがとても面白い。
 今年の木村九段の強さは素晴らしいのだが、豊島名人の強さも異次元的で王位戦と竜王戦の挑戦者決定戦で二人の対局が続いていくのが楽しみでしょうがない。
 豊島名人に感化されたわけでもないのだが、先日薬局で

 「食欲がない時はビタミン不足に陥りやすい」

 とのアドバイスを受けていたので、今日はキウイフルーツを買ってきて食べた。ニュージーランドからの輸入品だが、とてもよく熟れていて味わい深いものが手に入った。
 船で運んでくると収穫から2週間ぐらいはかかりそうだけど、どうやってコントロールするのか。現代の農産物輸送技術の進歩は、私たちの食卓に多彩な彩を添えてくれるだけでなく、将棋の名人の力さえ向上させてしまうあたりに感慨深いものを覚える。

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■豊島2冠が3勝2敗に=将棋・王位戦
(時事通信社 - 08月28日 21:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5766638

 将棋の豊島将之2冠(29)=名人、王位=に木村一基九段(46)が挑戦する第60期王位戦7番勝負第5局が、27日から徳島市内で指され、28日、先手の豊島が131手で勝ち、3勝2敗とした。第6局は9月9、10日に神奈川県秦野市内で指される。 
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