連休明け月曜は、午後、霞が関へ外出。
仕事の後、日比谷のシャンテで、
「命みじかし、恋せよ乙女」
これは、樹木希林の世界デビュー作にして遺作となったドイツ映画。
酒に溺れ、仕事も家族も失い、ミュンヘンで孤独に暮らすカール。その前に、亡き父と親交があったと語る日本人女性ユウが現れる。
父の墓参に行く、と言うユウに渋々付き合って生家へ戻ったカールはそこで不思議な体験をする。
そして、突如姿を消したユウを探して日本へ向かったカールは……
この映画、アル中の中年男の再生を描くヒューマンドラマか、と思っていたら幽霊譚であったとは……
ドーリス・デリエ監督は日本通で、日本文化への理解も深いのは伺えるが、さすがに西洋文化と日本の幽霊のかみ合わせは今ひとつ、と言う印象。
また、カールが最後に生に執着し、この世に踏み止まる理由も弱いように感じた。
これが遺作となる樹木希林の存在感はさすがで、彼女登場以降、物語がしゃんとする印象があるのは大したもの。
あと、最後のカールの決断からしても、この映画のタイトルは、
「生きる」
とした方がよかったように思う。
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