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2019年08月13日16:40

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ザ・フォーリナー 復讐者(The Foreigner)

 ジャッキー・チェンがおなじみの笑顔を封印し、孤独で冷徹な復讐者をシリアスに演じたサスペンスアクション。元特殊部隊員のクァン・ノク・ミンは、現在はロンドンでレストランのオーナーとしてつつましく暮らしていた。ところがある日、高校生の愛娘が政治的な無差別テロに巻き込まれ、命を落としてしまう。静かな怒りに燃えるクァンは、犯人を探すうちに北アイルランドの副首相リーアム・ヘネシーの存在にたどり着き、復讐を開始するが……。ヘネシー役に5代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナン。「007 カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル監督がメガホンを取り、「エネミー・オブ・アメリカ」のデビッド・マルコーニが脚本を手掛けた。(映画.comより)




今回、ジャッキーは英国民です。ロンドンでレストランを経営する、ごく普通の市民なのに、爆破テロによりたった一人の娘を失い、とことん犯人を調べ上げる男を演じています。ここだけ見ると、前作のポリスストーリーに似ていますが、実は船でイギリスへ渡ってくる途中、海賊に襲われ娘を一人失っているのです。妻は最後の出産のときに死亡しており、本当に最後の肉親でした。悲しすぎますね。実年齢より老けメイクで挑んだジャッキー、最初は直接警察まで何度も出向いて「犯人を教えて欲しい」と嘆願したり、少し調べて行き当たった北アイルランドの副首相(元IRA幹部)に直に電話を掛けて関係性を聞いたり、ちょっと「おかしいのかな」と思われるような行動を取ります。警察のチーフは”かわいそうなおじいさん”と思い「我々も一生懸命調べています」と優しく答え、副首相は”うるさいジジイだ。殺してしまえ”と思います。実際、部下に命じもするのですが、プロのはずの部下がちっとも爺さんを殺すことができないどころか、見失ってしまったり。演じるピアース・ブロスナンは「おまえら!アジア人の老人一人が殺せないのか!」と声を荒げますが、殺せないものは殺せないのです。だって、我らがジャッキー・チェンですもの。
 今回は、話がとても複雑です。IRAとは明言しないのですが、明らかにその闘争の歴史を描いており、皆が疑わしい。それこそ、誰が誰のスパイなのか、なにがどうなっているのか、かなり集中して見ていなければなりません。どんどん事実に肉薄してゆく我らがジャッキー。持ち味であるコミカルさはまったくありません。そして、無駄な殺しはなるべくやらないところもさすが。単純な悪役も存在せず、皆がそれぞれの信条と理由があって動いているのです。ただ娘を殺されたジャッキーには関係ないだけ。政治と感情は単純ではないですものね。
 裏切りに裏切りが重なり、すべてがわかったところで、国家は誰をどう罰するか。一筋縄ではいきません。ただ、娘はもう戻らない。でも、命がある以上生きてゆくしかない。他に帰るところもなく、レストランに舞い戻った彼を迎えたのは・・・。
 人は全くの一人では生きてゆけません。ただ、人は真面目にさえ生きていれば、必ずつながりはできます。世の中、悪い人ばかりではないのです。私はそう思います。
 007だったピアース・ブロスナンも、渋いおじさまになって!元々ハンサムな人だから、当たり前と言われれば当たり前なんだけれど、ほんとうにカッコよかった。私もあと30年若かったら、こんなおじさまと不倫したい(笑)。戯言、失礼しました。では。
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