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2019年07月23日00:47

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ピンクフロイド

雨。夕方に曇り。午後6時頃、夕陽が世界を黄色に染める。お店の窓から見えた景色が綺麗だったのでケータイで写真を撮るも質感が全く伝わらず。

お客さん0。

『社会を変えるには』小熊英二、読了。社会学者による近代日本社会の構造、思想の変遷解説書。あまりに明け透けに解きほぐす分析、知らない近代日本の実情は腑に落ちまくるのだが、僕にとって激薬で読み終えるのに2ヶ月以上要してしまった。今日はお客さんが来ないだろうから読み終えるぞ、と決意したもののなかなか手が伸びず、ソファで立ったり座ったりを繰り返す自分に思わず苦笑してしまう。テンションを上げるため、ハンモックに乗って読み切る。この本が発行されたのは2012年で読んでいる僕は未来人であり、近々の歴史を生きていた証人でもあるのに、あまりに日常が続いていた、いることに勝手に絶望しそうになっていたことが、本を手に取ることを避けてしまった大きな理由かと思う。

1968年11月に主だったセクトすべてと日大、東大の全共闘が合同して大集会をひらいたときも、二万人くらいでした。ベ平連も二万人から五万人規模の集会やデモをときどき開き、あとは小さいデモ、集会です。2011年3月からの脱原発デモでは、組織的動員がないものが、万単位の規模でほぼ毎月行われていました。単純な比較はできませんが、組織動員のない自由参加の数からいえば、「68年」を越えたのではないかと思います。

とあるのに、僕はデモをやっていたことを薄く知ってはいたものの、ロス暴動とさして違わない距離感の出来事で、自分の中のダイナミクスとはテレビや新聞、ヤフーニュースで大きく取り上げられることなんだなと自分が衆愚であることを突きつけられ、目を背けたくなったことに加え、結局原発は再稼働される未来である現在。誰もがスマホを常に見つめる世界で、昨日の選挙投票率はとても低く、自民党が概ね勝って消費税は上がり、法人税は低いまま、自衛隊の存在を憲法に記すのはいいんじゃないかと思うが、自分が衆愚であることを知っているので、見えないところで軍隊が肥大化していくかもしれない恐ろしさから、臭いものには蓋をして「ボクハシリマセンデシタ」で済ましてしまいたいし、かといって日本とは、社会とは、国民とは、市民とは、倫理とは、平和とは、正しさとは云々を大きな声で外に出すのも性に合わないし、そんな余剰な生命力を持ち合わせていない。本書や小室等さんも言うように社会を変える特効薬はなく、自分で考え行動するしかないだろうから、死に票を入れる趣味を止めないようにしようと思う。自分にも他人にもあまり期待はしていないが、ジャニー喜多川が亡き者となって帝国の圧力が明るみになり、大好きな芸人さん達の労働環境が変わろうとしている今、瑞兆らしきものがないわけではないので、どうなるか眺めて絶望しきらないよう好きな人達を大いに誉めて、嫌いな奴ともなんとか世界を共有できる道を選びとりたいものです。

ページを折った部分を下記。


お金というのは、人間関係が希薄になると、かかるようになります。関係がない相手、関係を持ちたくない相手に動いてもらわなければならないときに、お金は必要になります。日当を払わないとデモにこないというのは、組合が共同体として緩み、人びとが「自由」になってきたことを示しています。

家族でも政治でも労組でも、お金や暴力に頼るようになるのは、人びとが「自由」になってきつつあるのに、新しい関係に移ることを拒否して、旧来の関係をむりやり保とうとするからです。お金や暴力は、関係が希薄になってくるところに、関係の代役として入りこんでくるのです。

つまり盛りあがるというのは、「みんな」や「われわれ」を作るということなのです。

いくら昔の生活様式が消えても、いや消えかけているからこそ、痕跡や歴史を探し出して、伝統は創られ続けます。近代化が進めば進むほど伝統は創られ、伝統が強固になるほど近代化への欲求も深まります。近代化と伝統は、おたがいに作り作られてくる関係でもあるのです。

マーケティング理論の一つ「イノベーター理論」消費者の革新者(イノベーター)は2.5%くらい、初期採用者が13.5%、社会のトレンドになってから早めに動く前期追随者が34%、遅めに動く後期追随者が34%、最後まで乗ってこない遅滞者が16%。
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