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2019年06月06日21:24

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ブルーライン シーサイドライン 原発事故

 今朝のニュースで「ブルーラインで脱線」と聞こえた時、え?シーサイドランではなくて? と思ったのは、横浜周辺で鉄道を利用している人たちもそう思ったのではないだろうか。

 2011年に原発が爆発した時、とんでもない事故だと思ったし、「防げなかったのか?」そう考えたのは、技術的な仕事をしている人ばかりでもなく、広く多くの人が感じたことだろう。当時出来上がった言葉が「想定外」。

 鉄道は決められたレールの上を走るのだから、走る方向は決まっていて、前に進むか、後ろに進むかの二択しかない。ところがシーサイドラインでは逆向きに進むということが考えにも入っていなかったので、対策は取られていなかった。事故でケガを負った人たちは大いに声を上げて十分な補償を受け取って欲しいと思う。
 今朝のブルーラインの事故も、線路上に置いたものを撤収するのを忘れてしまうとか、技術というような問題でもないように思える。とは言え軌道上に何も置かれていない、という事を始発前に検知できなかったのだから、こうしたヒューマンエラーが前提になっていなかったという意味で、技術力不足だろう。

 原発事故に至るまでに、多くの大学で設置されていた「原子力学科」はことごとく名称が変更されていた。原子力の技術者は必要ない、と言わんばかりであるのだが、高速増殖炉も上手くいかず、核融合に至っては発電できる見込みもない、という状況で斜陽産業になっていたのも事実である。早々と原発を縮小させたアメリカ合衆国や、原発を廃止したドイツ連邦などに先見の明があったともいえるのだが、古くなっても運転を続けるなら技術者は必要、もちろん表面上の知識ではなく、深く物事を考えられる人が現場にいないと対応を見誤ってしまう。
 日本は「技術立国」という看板を上げたりしてきたが、日本の産業推進のスタンスに文系のお役人の人事と同じような仕組みが取り入れられているのも実際の問題を深めている。一つのポストにずっと人が留まれば色々なことが分かるようになるのだが、数年で配置転換になると、いつも未経験者ばかりでやっているようなイメージになる。
 それでもやれる技術分野があることは否定もしないし、特に商売が絡んでいる私企業の場合、いつまでも同じ技術でやっていくというのはむしろ利益が追及できない原因になり、好ましくないケースが多数を占めるだろう。
 でも、人材供給の段階で色々問題があるのであるから、単に技術をもっと深めれば、というような方向性に持っていき難い現状がある。
 20年ぐらい前の話だが、ライナックの現場で、現場で働く人たちと一緒に説明を受けたことがあった。ライナックは電子加速器なので、運転している時は放射光でいっぱいになり中に入ったら死ぬが、運転を止めれば何ともない。何らかの作業で中に入るとき運転は止まっているから被ばくの心配など必要ないのだけど、ある若い男が、

 「東海村の事故で死んだ人は、自分の身体から出る放射能で死んだんですよ」と恐怖をあらわにした。

 うーん、と思う。そういう認識の人、というかその程度にしか理解できない人が理系に来てもらうことが困ることだし、できれば仕事の仲間に入って欲しくもない。
 でも、今は、理系に進む人の大部分がそのぐらいの力しかない。どうしてそんなにレベルが下がったのかの根本原因をあーだこーだと言って見ても始まらない。現に現場にそれがあふれてしまっている。
 壊れても人が死んだりしないもの、例えば有機ELモニター、で技術力が低くて物が壊れても、買った人は交換してもらえるならそれで良かろう。
 だが、人がケガをしたり、家が住めなくなる、みたいな事象は見過ごせない。そして、これからそうした事象が増える可能性もものすごく高い。
 決められた軌道上を走る鉄道のような輸送システムは、とても安全性が高く、乗っている乗客がケガをするというケースはバスや船なんかに比べてもずっと低い。もっと別の不安、例えばスリとかチカンという危険、はあるのだけど、それは鉄道固有の問題ではない。
 これは私見でしかないが、鉄道技術者の中には鉄道は安全だから、と信じていて事故の可能性を疑わないこともあるのかもしれない。
 
 鉄道に限らず、あらゆる技術分野で様々な人材に窮しているのも実情であって、これからの社会で、技術不足の被害が増加する可能性は大いにある。どうしたらいいのかは、社会全体でそのことを認識して、解決方法を探っていくことが必要だろう。

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https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5651051

 6日午前5時20分ごろ、横浜市泉区の横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅付近で、湘南台発あざみ野駅行き始発列車(6両編成)が、下飯田駅を発車して約100メートルの地点で脱線した。神奈川県警泉署によると、乗客約120人にけがはなかったという。

 横浜市営地下鉄は事故の影響で一時全線で運転を見合わせたが、同日午前6時40分ごろから一部区間で運転を再開。同区の踊場駅と同市青葉区のあざみ野駅間で、折り返し運転をしているという。横浜市によると、線路補修用の作業車両を線路に載せる「横取り装置」が線路に残っていたという情報がある。【国本愛】
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