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2019年05月10日00:01

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遠路遥々 in 湯川温泉＆勝浦温泉　R01 (2019) .05.09

私にとって温泉とは序のもの、つまりはドライブやツーリング、或いは山登り等の疲れを癒す為のものだったので、温泉を主目的として訪れるという機会は余りなかったのですが、昨年より割と積極的に温泉地巡りをしていたのは御存知の通り。これは主客転倒と言いますか、最初に行きたい温泉地があってそれに都合を合わせていたという事ですね。実はこれには元ネタがあって、灯台下暗しと言いますか、関西の事をちゃんと知って置きたいという事で、温泉ソムリエぐっちさんの次の記事を参考にしていたのでした。

関西の極上温泉10選！「消毒無し」「源泉かけ流し」のみを厳選【温泉ソムリエぐっち】

【1】大阪府内に秘湯が残っていた？！　「山空海温泉」（サンクウカイオンセン）
【2】奈良の秘湯の一軒宿　入之波温泉「山鳩湯」（シオノハオンセン　ヤマバトユ）
【3】川を堰き止めて巨大露天風呂は和歌山県の川湯温泉「仙人風呂」（カワユオンセン　センニンブロ）
【4】南紀勝浦温泉の温泉銭湯は隠れた名湯「天然温泉公衆浴場はまゆ」
【5】日本最古の浴槽と言われる白浜温泉「崎の湯」（シラハマオンセン　サキノユ）
【6】日本初の源泉かけ流し宣言した奈良県十津川温泉郷の湯泉地温泉「泉湯」と「滝の湯」（トウセンジオンセン　イズミユ　タキノユ）
【7】関西最強と言われるびっくり温泉　和歌山県和歌山市の「花山温泉」（ハナヤマオンセン）
【8】桶が踊る？温泉　和歌山県夏山温泉「もみじや」（ナッサオンセン　モミジヤ）
【9】まるで赤だしのような日本トップクラスの濃厚温泉　兵庫県有馬温泉「上大坊」（アリマオンセン　カミオオボウ）
【10】世界遺産で唯一入れる温泉　和歌山県湯の峰温泉「つぼ湯」（ユノミネオンセン　ツボユ）

という事で、昨年の1月から始まった温泉地巡りは、今回の夏山温泉と勝浦温泉を訪れた事で一通り巡った事になります。まあ夏山温泉のもみじやは時間の都合で入れなかったので、代わりに近くの湯川温泉のゆりの山温泉に差し替えましたが、こちらは又の機会にという事で。いやー関西の温泉地も捨てたもんじゃないですよね！

バイクで家を出たのは8時頃で、ツーリングであるならば無料道路優先や距離優先で国道168号線や国道169号線を走る事になると思うのですが、今回は高速道路を贅沢に使って大回りで那智勝浦を目指しました。よって距離は片道で約250kmとなり、快適な道程ではありましたが時間はそれなりに掛かって、最初の目的地である夏山温泉のもみじやに着いた時には丁度12時のチャイムが鳴っていました。早速、宿の高齢の女将さんに入れるかどうか聞くと、立ち寄り湯は15:00からとの事。ちゃんと調べて来なかったのがいけなかったのですが、まさかそんな時間だとは思っていなかったので、先にこの近くにある勝浦温泉のはまゆを訪れる事にしました。

結局、ザバザバの湯量を誇るもみじやは今回は入れず仕舞いとなってしまったのが惜しかったです。

夏山温泉、もみじや

勝浦温泉のはまゆに着いて見ると、何と閉まっているではないか！貼り紙がしてあって、そこには営業縮小の文字が…。よって立ち寄り湯はここも15:00からとの事で、それまでの時間をどう過ごそうかと迷いましたが、今回は温泉目的で来ているので他に当てがありません。それならばと、これもぐっちさんのお勧めである近くの湯川温泉に行って見る事にしました。お勧めで書かれていたのは、ゆりの山温泉ときよもん湯と四季の郷温泉の3件で、外観の鄙びた感じで判断してゆりの山温泉としました。早速、浴室を覗いて見ると、ゴボンゴボンと吹き出す源泉が湯量豊富にドバドバと浴槽に注がれており、水平に仕切った縁からは丸でビロードの様にしてお湯が床に流れ落ちています。5つあるカランからも惜し気もなくお湯が出しっ放しになっていて、排水溝にはお湯が川の様に流れています。浴槽は8人も入れば一杯になる位の広さで、源泉温度が37.6℃なので長湯には持って来いです。実はこの源泉温度が重要で、これよりも低ければ加温せざるを得なくなるし、42℃を超えると注がれるお湯の量を絞ったりしなければならなくなります。つまり源泉をそのままドバドバと豊富に供給できる温泉地は限られているという事ですね。まあそもそも湧出量が豊富でないとこんな芸当は出来ませんけど。泉質はアルカリ性単純温泉ですがほんのりと硫黄臭がします。浴槽には貼り紙がしてあって「どのお湯も飲めます」と書かれていました。雑味の少ないさっぱりとしたお湯なのでゴクゴクと飲めます。屋外には温泉水販売所が設けられていました。それにしても…ここでも圧倒的だったのに、「桶が踊る」とまで表現されている夏山温泉のもみじやの湯量は如何ばかりかと期待感で胸が高まります。

㊧　湯川温泉、ゆりの山温泉
㊨　ゆりの山温泉、温泉水販売所

さて、時間は14時半を回ったので次を目指すとしましょうか。もみじやにするかはまゆにするか迷ったのですが、性格の似ているもみじやは次回の楽しみに取って置いて、今回ははまゆに行く事にしました。こちらには定休日とかもあるので。火照った身体を冷ます為にバイクをゆっくりと走らせて風に吹かれていると、程なくして勝浦温泉のはまゆへ。早速、浴室に入ると途端に硫黄臭が。浴槽は5人も入れば窮屈な位で、源泉温度は46.3℃となっているのでお湯は静かに注がれています。もちろん消毒なしの源泉かけ流しです。カランから出る源泉で掛け湯をすれば我慢できる位の熱さで、飲んで見ると硫黄泉に特有の味で雑味のある塩気も感じます。泉質は含硫黄－ナトリウム・カルシウム－塩化物温泉との事。それではと浴槽に浸かって見ると思ったほど熱くはなくて、お湯の量が絞られているからか42℃位に保たれています。肌に受ける感じはじんわりと温泉成分が身体に染み渡って来る、あの本物の温泉に特有の刺激があって心地好いです。しかし流石に長くは入っていられないので、段差のある所で半身浴になったり、出たり入ったりを繰り返していました。いやーもう充分に堪能できましたよ。帰りの時間もあるのでここは40分位で切り上げて、扇風機で火照った身体を冷やしつつ着替えると、バイクに跨って元来た道を戻りました。海岸線を走らせるのは気持が良いね。でもやっぱり高速に乗ってもここまでは遠いかな。