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2019年04月28日21:46

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こゝろパート1

以前のブログに掲載して
好評で「もう一度読みたい!」とリクエストの多かった
オイラのデビュー時の恩師Mさんの文章が
このたび発掘されましたので
このGW中に全5回に分けて
お届けしたいとおもいます

連休中は家でノンビリしてるカウチポテト派(超絶死語!)なあなたも
旅先でチェックしてくれているチミも
とにかく反逆のポエトリーアイドルLOVEな貴様も
33年前の滝弥少年の”らいくあろーりんぐすとーん”っぷりを
どうか笑って見届けてやってください〜








2007年11月24日の恩師Mさんのブログより
【こゝろ〜貧乏はエライの巻〜パート1】



先日、昔の俳優仲間が披露宴を行った。

披露宴といっても、ライブ形式で行われた。
タイトルは、結婚披露特別ライブ「ケッコン(仮)面」

詩と講談のライブだ。
彼は、現在詩人で東京を中心にライブをしている。
昔、NHKで放送されていた「詩のボクシング」なんかも出ていた。
奥さんは、講談師の神田京子さん。
とても好感のもてる人です。

ライブは、詩と講談を交え
二人の披露宴?と結婚の報告。
相変わらずわけのわからない事を考えるヤツ。
知らせをもらった時は、
「またか・・」とつぶやいてしまった。

彼の名前は、桑原滝弥。(くわはら たきや)

遠い昔、僕が俳優をしていた頃、劇団で彼と芝居をしていた。
当時、彼は15歳。僕はちなみに19歳だった。
芝居をしたと言っても、毎日貧乏生活。
劇団の仲間4名で一緒に住み、
毎日食事は、パン屋でおねだりしたパンのミミと、
八百屋さんが捨てたキャベツの皮が主食でした。

一緒に、住んでた一人は、栄養失調から
食事が受け付けず、食べては吐く。食べては吐く。と
かなりやばい状態。

もう一人は、なぜか?ぶくぶく太ってしまいました。
ものすごくブクブクと。

今、考えると、怖いです・・この生活。

なんとかしなきゃと思い。

僕は、得意の思い付きで、会社を興しました。


会社は、各家庭を訪問して、
東○ガスのガス漏れ警報機をつけて頂く営業です。
決して、怪しい仕事ではなく。
月々、180円でお客様にリースにて警報機をお貸しして
使用料は、毎月ガス料金と一緒に支払うのです。

我々は、この当時画期的?なビジネスをはじめたのです。

仕事は、毎日特に団地を中心に一軒一軒営業をして
契約したお客様のお宅へ警報機を取り付ければ業務完了!

これで、報酬は、今だから言えますが
なんと!一軒2,350円も貰えたのです。

一人、一日10件成立して、23,500円。
4名で、40件成立すればなんと!94,000円。
月、25日働いて、なんとなんと2,350,000円☆
仕入れのリスクもないので、
こりゃ凄い商売!
貧乏脱出!!

・・と思っていたのもつかの間。

4名中、2名がまったく売れません。

栄養失調中のひとりは、声が出ず。完敗。

なぜか太ったひとりは、各家庭の奥様から不審者扱い。
東○ガスまでクレームが・・・。
そりゃそうです。
ブクブクの身体と、お金がないので美容院もいけないので
髪は、ボサボサ。

予定外の出来事だ。

こうなったら、滝弥と二人でやるしかない。
僕は、決めたのでした。

みなさん。なんかおかしいと思いませんか?

滝弥は、当時15才なのです。
15才と言えば、中学三年生。

中学生なのに、同居&仕事?

そう。僕は、彼に言い聞かせたのです。

「いいか、滝弥。明日から学校へ行かなくて良い」

「えっ?僕、行かなくていいんですか?」

「いいんだよ。学校の勉強より。人生の勉強が一番だ」

「あっはい。よくわかりませんが。とにかくわかりました」

「ニヤ」

そして、僕と滝弥の東○ガス 
ガス漏れ警報機貧乏脱出大作戦が始まりました。

15才・中学三年生。
滝弥の人生初仕事。
団地の奥様に立ち向かえるか..。

いよいよ勝負が、始まりました。

つづく。



※この出来事はフィクションではございません。
 全て真実にて構成されております。
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