退職の人

3月３１日が日曜なので、会社の異動挨拶は３月２９日。
各々の部から集まって前に立ったのは２０人以上。今年は多いなあ。
その中に、同じ部で違う班の職員が混じっていた。
６０歳かな。定年退職だな。羨ましい。

「５０歳で退職というのは、意外に思われるかもしれませんが、
体力の限界です。今までお世話になりました」

え？５０歳？年下じゃないか。
それが、体力の限界とは！

がっくりする。
毎日「疲れたなあ」と言いつつも、どうにか身を保って、
「でも、平気平気、全然平気。まだまだ持つ」
と言い聞かせている自分自身も、他人には６０歳に見えているのかもしれない。

定年までは、あと９年。
６５歳定年制が労使間で話し合われ、妥結したらしいけれど、
そのままの労働で、給料が半分になってまで、あと５年働くなど、冗談ではない。