Z200 オーバーホール 15 ガバナー組付け タペット調整他
Z200 腰上オーバーホール、まだまだ続きます。
前回はシリンダヘッドを組み付け、
無事にカムチェンを掛けた処まででした。
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今回は、一般的に云うところの、
腰上オーバーホール作業を一旦終えるところまで行く予定です。
まずは、タコメータギアをシリンダヘッドに挿入します。
此処の勝手は分解時に確認済みですから、恐るるに足りません。
詳細はこちら
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ただ、機械式タコメータの引き出し口は、
オイル漏れの鬼門ですから、しっかり押さえておきます。
オイルシール、Ｏリングは新品に換えます。
また組付け前に、オイルシールのリップ、Ｏリング、
並びにタコメータギヤのシャフトには、シリコングリスを塗布しておきます�◆�
これは、滑りを良くして組付け時の摩擦を軽減し損傷を防ぐためです。
シリンダヘッドのタコメータワイヤーを固定するねじ山には、
焼き付き防止で二硫化モリブデングリスを塗っておきました��。
これで、再びオイルにじみが生じた際にも
タコメータギヤが固着して外せないことは未然に防止できると思います。
シリンダヘッドへの挿入は
タコメータギヤのギヤにエンジンオイルを塗ってから、
BONDHUS社の、スクエア スクリュードライバー 2200 #1 を、
タコメータワイヤーの代わりに挿入して
時計回りに回すと、内部へ簡単に入っていきます�Α�
次は、ガバナーの組付けです。
まず、ガバナーケースをシリンダヘッドに嵌め込みます。
ここで、カムシャフトのオイルシールは
メーカー生産中止部品であり、
新品を入手できませんから中古のまま使います。
ですから、予めオイルシールのリップや
カムシャフトにはシリコングリスを塗って組付け時の
ストレスを軽減させます�Л─�
シールに亀裂でも入ったら万事休すです。
ガバナーケースがニュルッ。っと入り込んだら、
ナベねじを締め付けますが、此処は分解時にねじが舐めていて難儀した所です。
ねじ山には予め二硫化モリブデングリスを塗ってから締め付けて
焼き付きを防止します����。
はい。これが、Z200のガバナーです��。
4サイクルエンジンは、
吸気−圧縮ー燃焼ー排気 のサイクルで動きます。
ただ、エンジンの回転巣が上がると
燃焼させる点火プラグの発火タイミングを少し早めます。
この進角と呼ぶ動作を機械的にやってのけるのがガバナーです。
写真でお判りの様に、回転数が上昇すると、
ばねに付いた錘に遠心力が作用して広がり、
これに応じてカムで、進角が進むと云うカラクリです。
各可動部や、ばねの動きが円滑でないと
動作支障をきたしますのでシリコングリスを塗っておきます。
組付けたら、トルクレンチを使って規定トルクで締め付けます��。
お次は、カムチェンテンショナーを組み付けます。
テンショナーの組付け順番は、
スプリング、ワッシャ、樹脂付ワッシャの順番です��。
クランクシャフトを時計方向に回して、
テンショナーを抵抗がある所まで締めこんでいきます��。
調整が出来たらキャップを閉めますが、
オーバーホール作業後に、カムチェンの張りの本調整を
エンジンを掛けて行いますから、
ここではまだ、規定トルクによる本締めはしていません�亜�
タペットのバルブクリアランス調整をします。
まず、カムシャフト、クランクシャフトの位置を基準位置にもっていきます。
今回は、予め、スピンナハンドルの向きと、
クランクの「Ｔ」マーク向きを合わせておきましたので、
簡単に位置が出せます。
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位置関係が判らなくなっている場合は
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に従って、位置を出します。
エンジンオイルを極少量塗布しておいて
バルブクリアランスを調整します。
Inlet Valve：0.08〜0.13mm
Exhaust Valve：0.17〜0.22m
に入る様なシックネスゲージを
バルブスプリングリテーナとアジャストねじの間に挿入し、
隙間をマイナススクリュードライバで、
締め或いは緩めて、ロックナットで固定してから、
シックネスゲージを前後に動かして隙間具合を調整していきます。
このときの力の掛け具合は、「羊羹をナイフで切る」要領で。
などと云われます�押�
続いて、コンタクトブレーカを接点洗浄剤で清掃し、
オイルフェルトにオイルを適度に染み込ませます。
これはフェノール樹脂の摩耗を防ぐためです。
コンタクトブレーカベースの外周には
滑りを良くして、微調整しやすいようにと思って
少しグリスを塗って組付けました。
コンタクトブレーカベースを固定するプラスねじは良く舐めているので、
六角穴ボルトに変更しておきました�魁�
もちろん、車載工具に六角レンチを入れていますよ。
これを忘れたら、ねじを交換した意味がなくなってしまいます。
さてさて、こうして、
エンジンの腰上オーバーホールが終わったかのように見えます�粥�
ところがそれが、甘いんですね。
オーバーホールしておいて、
エンジンオイルフィルタを交換しない人がどこに居りましょうか。
これで、お判りでしょうか。
お判りの方は、Z200Aフリークの方ですね。
そうです。初期型の、Z200Aのオイルフィルタの交換は
これまた、とんでもなく苦労を伴うのです。
左様な訳で、オーバーホール作業は、まだまだ続く。。。
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