【映画】『ソウル・ステーション　パンデミック』

風俗店から逃げ、恋人キウンと同居するヘスンだったが、彼はへスンの体を売ることでしか金を得ることができなかった。このことが原因でケンカし、家を飛び出したへスンは一人で夜の街をさまよう。一方、ソウル駅では死んだはずのホームレスが生き返って人を襲い、襲われた者はゾンビと化し犠牲者が激増していた。キウンは、彼女と彼女の父だという男を捜し……。

いやぁ、これが劇場公開されていたとは俄かに信じ難い救いようの無い話でありまして、アニメ作品ですから「R15」指定は免れておりますが、実写版だったら確実に「R15」指定を受けているだろうなぁと思うのです。

このドラマは単なるゾンビVS人間のサバイバルだけでは無くて、あのロメロすら凌ぐ痛烈な社会・体制批判が宿っているのであります。やっとヒロインが逃げ込んだとおもった巣窟では、機動隊から軍隊に代わって感染をしていない人々を「暴徒」として放水や催涙ガス……果ては実弾を以て脱走者を平然と撃ってしまうと言う容赦の無さ。

この映画で特徴的なのは、ヒロインのヘスンが誰一人としてゾンビを倒していないで逃げるだけなんですが、実にか弱い女性であります。その一方でヘスンの父親は不死身の如くゾンビをバッタバッタと倒していく。携帯電話が実に効果的な使われ方をしておりまして、ラストの展開を見ると成る程そうだったのか！と唸る展開になっております。

この続編となる『新感染　ファイナル・エクスプレス』も今月中にNetflixにて配信されるそうなので併せて観る事に致しましょう。

https://pandemic-movie.com/