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2018年12月21日17:38

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「マチルダ 禁断の恋」ロシア皇帝のお相手はバレリーナ

ロシア、モロゾフ王朝の最後の皇帝ニコライ2世と、
マリインスキー歌劇場バレエ団のバレリーナとの恋物語。

ニコライ2世、ロシア革命で一家惨殺の憂き目にあったことと、
来日中の大津事件、日露戦争の時のロシアの皇帝、
それくらいしか知識がなかったのだけれど…。

なんと、身分違いのバレリーナと恋をしていたのね。
実話だそうで、あの時代、まずは無理な結婚相手。だから、
悲恋に終わる美しいラヴストーリーかと思ったのだけれど。

「マチルダ 禁断の恋」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4626009
http://www.synca.jp/mathilde/

バレエのプリマのアニーニャの意地悪で、肩紐を解かれ、
マチルダ(ミハリナ・オルシャンスカ)は舞台上で片胸がハラリ。
それでも踊り続けた姿に、目が釘付けとなったのは、
皇太子ニコライ(ラース・アイディンガー)だった。

でもニコライは、その地位にふさわしいヘッセン大公国の
公女アレックス(ルイーゼ・ボルフラム)と婚約中。
ヴィクトリア女王に育てられていた彼女は、ニコライの求婚で、
ロシア正教に改宗し、ロシア語を学んでもいた。

で、もちろんニコライとマチルダは別れざるを得ないのだが。
ニコライは優柔不断、なるほどロマノフ王朝も、時代とは言え、
この皇帝の下では、倒れる方向だっただろうなと思わせる。

そしてマチルダは、様々な男と浮名を重ねてきたツワモノで、
純愛というよりも、皇太子の愛人でいたかったような?
事実、貴族との交際を利用して蓄財したそうだ。

皇帝一家の死とロシア革命以降、パリへ亡命。
そして皇太子との逢瀬をさんざん手伝わせた、ニコライの従弟の
アンドレイ大公と結婚、99歳まで生きたという。しぶとい!

結局は5人の子供ともども殺害されるニコライ皇帝一家だが、
良妻賢母だったというアリックス。しかし、息子の白血病で、
ラスプーチンに肩入れしたことがロシア革命を促進したとも…。
この時代の医学の怪しげなことも、この映画には出てくる。

映画としては最初に戴冠式のシーンがあったりして、
実際なのか夢なのか、時制や事実がやや分かりにくい。
また、ストーカーやら怪しげな医師やら何もかも盛り込み過ぎ。

50万人もの民衆が戴冠式のお祝いのわずかな食べ物と記念品を争い、
3000人近い死傷者の出たホディンカの惨事のシーンもあり、
貴族と貧困層の差に、ロシア革命も起きたはずだと。

エカテリーナ宮殿、ウスペンスキー聖堂での戴冠式、
マリインスキー歌劇場など、煌びやかで豪華絢爛なシーン。
これらが観たかったので、たっぷり楽しみました。

現代は、そういった王侯貴族の贅沢がなくなった世界、
今の世界遺産となっている多くの建築物は作られない。

形となって現される建築文化は、平等社会では見事に変わった。
20世紀、21世紀の世界遺産となる建築物との差。
庶民も暮らしやすく均された分、平凡にならざるを得ないのかな。
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