mixiユーザー(id:7170387)

2018年11月19日05:44

106 view

今こそ武士道

渡辺謙は今年のNHK大河ドラマで島津の殿様役で出演していました。過去には独眼竜正宗役を演じています。独眼竜正宗は、歴代の大河ドラマの中でリクエストが1番でした。その渡辺謙は過去「ラスト・サムライ」で、アカデミー助演男優賞に。同時に、22年ぶりに外国語映画賞に「たそがれ清兵衛」(山田洋次監督)が選ばれました。

世界に、日本という国を理解していただくのに、この「ラスト・サムライ」という映画は最高の作品だったと思います。主演であるトム・クルーズが一冊の日本の書物に接したのがきっかけでこの映画が生まれることになったとお聞きます。その本とは、新渡戸稲造の「武士道」です。 武士道における価値観が、そのまま現代にも通じるとは思いません。

しかし、日本人としてのコアを確認することは、混乱と激動の時代、大切なことでしょう。義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義、克己の7要素を、新渡戸稲造は武士道の核にある行動様式、判断基準、価値観とするという、なんとなく、わかるような気がします。

戦後の日本人は、経済にすべてを託し、米国を筆頭とする外部世界に対し、時代論、状況論、神学論争的な歪んだ解釈で身をかわしてきたところがあります。他国から、善悪正邪の原理論で迫られたとき、状況論は弱い。価値観が入り乱れる多文化のグローバル時代は、軸足の設定がないと、イスラムを含む強烈な原理論に圧倒され、自分を見失います。

日本は無宗教の国と言われ、多くの日本人は宗教を持ちませんが、世界中の多くの民族は宗教を持ち、その教えを元に行動します。今の日本人のなかには自分の行動指針とするような教えがないのです。民族的に共通した教えがないから、自分勝手なことをする人が増えてきているのではないでしょうか。

日本には日本固有の素晴らしい価値観は、昔なら武士道です。武士道が人々の価値観であり日本人に共通した教え、行動指針だったのではないでしょうか。戦後も半世紀を過ぎ、日本人は日本固有の共通した価値観を再検証する時期に来ているのです。

現在、世情は乱れ、名誉はない、恥を感じない、人に迷惑をかけ自己中心的になるものたちが我が国に満ち始めています。そこには強欲があっても、失うものは何もないという、これほど恐ろしい心理が深層に根付いているのです。

ラスト・サムライ主演のトム・クルーズが新渡戸稲造の「武士道」に触発されて映画製作の発端となり、このことが、「武士道」関連の本が売れたと言います。「武士道」が単なるブームに終わらずに、日本人のDNAにある螺旋に触れるものであって欲しいと願わずにはいられないのです。

6 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年11月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 

最近の日記

もっと見る