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2018年11月07日01:01

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エッセイ集552:「米国中間選挙開票前夜に思う」

<米国中間選挙開票前夜に思う>
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明日(7日)の夕方には米国中間選挙開票結果がほぼ出そろいますが、その結果如何にかかわらず、それに対する普遍的な見方があると思います。

まずは資本主義経済の原理の話になりますが、その生い立ちを見れば、無限の資源と無限の市場が存在すること、言い換えれば「ねずみ講」が成立する余裕がその発展の前提でした。その昔、資本主義が未開拓地域にある東インド会社や旧植民地を設立することで発達してきたことを見ればそれは良く分かります。

それが近代化の過程でも、先進国と途上国の格差(雁行的発展)の形で継続し、その格差(途上国の貧困を背景とした先進の豊かさ)が先進国のる寛容さを生んできたといえます。

しかし、資本主義経済の規模が世界的になる(グローバル化する)に従い資源も市場も逼迫する中で、必然的に先進国と途上国垣根がとりはらわれてその格差は縮まる(熱力学第二法則)と同時に、先進国内部、途上国内部での格差は逆に広がりました(ランチェスターの法則)。

その中で、残念ながら部分最適がその宿命である従来の民主主義は、対外的にも国内的にもその寛容さを失ってきました。

その典型が米国で、日本を始め各国が羨望の目でみてきたその「アメリカンドリーム」とその背景にある「民主主義」は、所詮無限の資源と無限の市場を前提とした先進国と途上国の格差を背景とする「一時の幻」だったのかも知れません。

今回の米国中間選挙には、SNSを始めとした情報合戦が影響すると言われていますが、それはいみじくも、先進国と途上国の格差を背景とした「民主主義」が未成熟であったことの証左なのではないでしょうか。

そういうことで最近ようやく、民主主義の崩壊は、独裁主義でも軍国主義でも共産主義でもなく、未発達な民主主義そのものの脆弱さから起こるといわれ始めましたが、米国中間選挙の結果の如何にかかわらず、その事実こそ醒めた目で見つめなければならないように思います。
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