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2018年11月06日11:19

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「オール読物新人賞」

高校三年の時の選択授業に「文章表現」というものがあった。
人気のある授業ではなく、少人数。先生は、授業中にマイルス・デイビスがなぜすごいか、というような話題を熱を込めて話してくれた。
毎回題材と枚数が決められ、授業および宿題で原稿用紙に向かう。
でも、そのうちあることに気が付いてしまった。

自分は、書いて表現するべきなにも内側に持っていない。

文章ならいくらでも書けると思っていたのに、内容はいつも上滑りで、まとまりがない。
思想がない。実感がない。つまり内容がない。意味がない。
ショックだった。

そんな自分が小説を書いてみようかな、と思ったのは今年の年初。
はたと思い付いた題材。こりゃ面白いかも。
自分と同じアイデアで、小説なり、映画なりを作っている人がいるだろうかといろいろ調べ、読んだり観たりしてみる。自分と同じ発想で作品を作っている人はいないようだ、少なくとも日本語では。自分のアイデアがニッチであると確信した。
およそ3か月かけて原稿用紙80枚余りを完成させ、出来上がったものは誰かに読んでもらいたい、と「オール読物新人賞」に送ったのでした。

先日発表がありました。気にしない素振りで気にしている風情。
選に漏れていました。応募総数は二千を超えていたそうな。

で、今落ち込んでいるかというと全くそういうことはなく。
書くべきものが何もなかった高校時代のあの日とは打って変わって、題材は有り余るほどある。今、二編目を書いている最中です。できたらまたなにかの賞に応募しようと思っています。

賞が取れる取れないは、結果の問題。
それより自分は、この俺が小説を編めるようになったよ、と誇らしく高三の自分に報告してあげたい気持ちなのだ。






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