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2018年10月22日21:57

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J.S.バッハ「音楽の捧げもの」  <珠玉のリサイタル&室内楽>

〜寺神戸亮のバロック音楽の真髄、前田りり子、上村かおり、曽根麻矢子を迎えて〜
日時 10月13日
会場 ヤマハホール
出演 寺神戸 亮(バロック・バイオリン) 前田りり子(バロック・フルート) 上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ) 曽根麻矢子(チェンバロ)
曲目 F.クープラン/王宮のコンセール 第3番 イ長調 J.S.バッハ/音楽の捧げもの BWV.1079

J.S.バッハの「音楽の捧げもの」を昨年に続き今年も聴けるとは嬉しい限り。https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1963741090&owner_id=24473762

バッハがフリードリヒ大王から与えられたテーマを基に作曲し献呈したという有名なエピソードのある曲。で映しながらのレクチャーコンサートは予定を大幅に超えた演奏となった。

大王から与えらてテーマは♭が3つ付くハ短調の半音進行がある厄介なもの、これを即興でクラヴィーアで3声で弾いたものの更に6声で演奏しろという無理を言われさすがのバッハもそれは出来ず持ち帰って6声のリチェルカーレを作曲して献呈した話は有名だ。

この日の演奏は引き締まった演奏で素晴らしかったが、6声のリチェルカーレをチェンバロ1台で演奏した曽根さんの演奏とバイオリン、フルート、ガンバで3声、チェンバロで3声の声部を弾き分けたアンコールの演奏。チェンバロ1台では重層的で分厚く、アンコールでは声部の絡みが面白く聴けた。

バロック・フルートを主役としたトリオ・ソナタは半音が出しにくい当時の楽器で演奏するのはとても難しいらしい。フルートの演奏がプロ並みだったという大王に尊敬を込めて献上したとあるが、半音が3つあるハ短調の曲というのは無理難題を押し付けた大王に対する一種の意趣返しとも思えた。(バッハ「大王、難しいテーマを宴会の場において即興で6声で演奏しろという無理難題を押し付けたお返しとして、半音が出しにくいフルートを主役としたトリオ・ソナタも併せて献上いたしますので大王自ら宴会の場で演奏をお願い申し上げます」)。


※以下は記憶のための記述(実物の原譜を見ないと詳細は分かりにくい)
スライドで映された大王に献呈された原譜を寺神戸さんが解説してくれた。3声、6声のリチェルカーレとトリオ・ソナタ以外に10曲のカノンがある。このカノンが解説をされてもよく分からない内容で、原譜には音部記号(ト音、ヘ音、ハ音)が五線譜に2つ、3つ付いて(逆さについている場合もある。この場合は逆さに見て演奏。曲の最後に逆さについていることがある、この場合は後ろから演奏)、一つの旋律を別な音部記号に従った音で弾いたり、後ろから逆に弾いたりするという信じられないような構成になっていて、さらに驚くのは演奏されても素晴らしい曲になっていることだ。

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