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2018年10月18日09:45

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『ブレス しあわせの呼吸』感想

〜「ロード・オブ・ザ・リング」「猿の惑星」シリーズで知られるイギリスの名優アンディ・サーキスの長編初監督作で、1950年代、全身マヒという重篤な状態で余命宣告を受けた男性が、家族とともに笑顔に満ちた幸せな人生を送った実話を描いたヒューマンドラマ。「ブリジット・ジョーンズの日記」などを手がけた映画プロデューサーのジョナサン・カベンデュッシュが、自身の両親の実話を自らの製作の下で映画化した。運命の恋に落ち、祝福されて結婚したロビンとダイアナ。しかし1959年、出張先のナイロビでポリオに感染したロビンは、首から下が動かなくなり、人工呼吸器がなければ息もできない状態になってしまう。イギリスに戻り、息子が生まれるも絶望の日々を送るロビン。病院を出たいと望むロビンのために、ダイアナは自宅で看病する決意をするが、そのことがロビンの運命を大きく変えていく〜 <映画.comさんより>

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ロビンは当初、医師から「余命数か月」と宣告されたが、実際は36年生きることができたという。
その奇跡のような実話を、実の息子が映画化したっていうこの事実もまた奇跡のごとく。

アンドリュー・ガーフィールドの表情がこの作品の核。寝たきりの状態から醸し出す胸を打つ演技。
クレア・フォイ(来年2月公開の『ファースト・マン』が楽しみ!)の地に足がついた安定した演技。
ロビンの葛藤、ダイアナの支えと決意、夫婦での格闘・・・要所、要所で、場面の色彩、手触り、雰囲気が変えられ、流れが作られてゆく。

ロビンの思いつきの呼吸器付き車椅子を知人が作ってくれて、外出が可能になった。
ならばと、同じような重度の障害を抱える人のための車椅子量産計画。
行政からは援助出ず、資産家の未亡人に頼み、なんとか量産にこぎつける。
患者さんたちがその車椅子で、外に出てくる場面の清々しさ!

スペイン旅行で、車椅子にトラブルが起き・・・のくだりは、観客からすれば、まさに危機一髪!なんだけど、当人たちは、実に落ち着いていて、手動で呼吸器を動かしながら、現地と人たちとなんとパーティを開きながら、修理の友を待つという、いいんだか、なんだか、ややはぐらかされたような場面は・・・まあ、よしとして。。。

当初、ロビン(とダイアナ)だけの物語と思ってたら、なんと、国をも越えて「重度障害者も外に出よう!」と啓蒙する映画だったので、ビックリ。

ドイツの(どこか近未来的な雰囲気もある)重度障害者施設は、もう、辛くて辛くて、あり得ない!と叫びたくなった。
「近代的でキレイでしょ?」って、そうじゃないだろーーーーー。
その後行われた、学会でのロビンのスピーチは迫力あり!
「ただ呼吸するだけでなく、人間らしく生きたいんだ。重度の障害を持った患者たちが幸せに生きられるよう協力してほしい」

享年64歳。ロビンはポリオ患者として最も長く生きた人物となりました…。

気になったのは資金面。英国ゆえ、治療費等は無料?
でも、あちこちへの旅行費用は貯金から?
ダイアナはずっとロビンの看護だし?
ふと思ったのは、この作品の製作者である息子ジョナサンの経歴↓
〜オックスフォード大学卒業後、広告代理店に勤務し「チャンネル4」立ち上げに携わる。91年『DECEMBER BRIDE』で映画製作デビュー〜
というわけで、ジョナサンからの生活費援助ももしかしてあったのかも?

ずっと「ひたすら明るく前向きに」というメッセージが伝わってきました。
たた、それがちょっとワンパターン気味で、やや中だるみもあったかも。
それでも、常に夫婦愛、親子愛、友情愛が感じられる作りは、嫌いになれるわけがありません。
こういう生き方もできるんだ。心のもちようさ。しみじみ感じられて3.5☆
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