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2018年10月05日07:56

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蓼科山365日 10-5-18 晩酌

台風一過、束の間の秋晴れまの日溜まりには、赤トンボが群れて日向ぼっこをしている。

堀口大学は「十月は、やさしく、甘い。山の湖のやうに空が碧く澄んで、薔薇の花の思ひ出の匂ひがある」という。

初秋から夜寒の候へ、秋雨ヵら紅葉へとしだいに秋が深まって行く今頃の季節は、移ろいの姿が繊細で、ものさびしく、そして、やさしくて甘い。


[詩生晩酌」(堀口大学)

 空から落ちる運の矢を待つ
 毎晩ゆっくり酒を酌む
 膳の上には一二品
 好みの小鉢とさかずきと
 まわりに細君
 子らの顔
 何よりの
 これがさかなさ
 口にも合うが
 気にもいる




森の人
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