メキシコの彫刻家であるアルフレド・カサノバがはじめた「記憶の足跡」プロジェクトは、メキシコ麻薬戦争による行方不明者を探す家族から、実際にその探査活動中に履いていた靴を提供してもらい、その靴底に、姿を消してしまった家族への思いをメッセージとして刻み、それを版画化して、靴と共に展示するというもの。行方不明者は緑色のインクで、探査の結果、残念ながら死亡が確認された行方不明者は黒のインクで、それぞれ、版画に刷っている。
28日〜9月2日まで、NHKふれあいホールギャラリーで開催中の展示会では、そのようにして制作された版画と靴が、会場一杯に展示され、さらに、麻薬戦争の犠牲者の存在を風化させないようにとの思いを込めて、白いハンカチに犠牲者の名前等を刺繍するという「平和のための刺繍」プロジェクトで制作された刺繍作品も、同時に展示されている。
慶応大学の山本昭代さんを中心とする、麻薬戦争行方不明者家族の会のルシア・ディアスさんを招請しての、メキシコ麻薬戦争の実態や、行方不明になった3万7000人を超えるという犠牲者を探す家族たちの活動支援を訴えるキャンペーンの一環として、開催されているのもので、東京での展示の後は、神奈川(9月25日〜28日、慶応大学日吉キャンパス)や京都(9月4日〜10日、ひと・まち交流館京都)でも、展示される。
私が行った昨日は、平日の昼間であることもあって、残念ながら、空いていたが、是非とも、ひとりでも多くの人に観ていただきたいインスタレーションである。
その他、東京ではルシアさんの講演会が、8月30日(木)午後6時半から、慶応大学三田キャンパス北館ホールにて、ルシアさんを迎えての映画上映会が、31日(金)午後6時半から、東京ウィメンズプラザにおいて、それぞれ、開催される。いずれも、入場無料。
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