思い出というにはちょっとばかり最近のこと。
ワシの居住区の乳がん検診システムが3年くらい前に変わりましてね。
それまでは
「医師会でマンモグラフィーをとる」
「指定検診施設受診して触診や必要あれば超音波を受け、マンモの診断もしてもらう」
「精密検査必要な場合はその移設から紹介状をもらう」
「マンモグラフィーは医師会でもう一度診断して、精密検査必要な患者さんを再度探す」
でしたけども、
アメリカ乳がん学会で「触診は検診には無意味」と結論が出てしまったので、
医師会でマンモとったら検診指定医が医師会に行って写真を判定、になったんです。
結果としてウチの受診患者が検針分減少して一時的に大変なことに…(涙
まあそれはいいとして、月に1回医師会検査室で百数十枚の写真を見ます。
もちろんひとりじゃなく、自分が見た後少なくてもひとり、
場合によってはふたりの医師が同じ写真を見ます。
だから、乳がんなんかぜーんぜん専門外の産婦人科医の自分もへーき!!
(もちろん検診指定を受けるときは講習受けて試験もされてますけどね)
で、その写真判定のときなんですけどね。
ある患者さんの写真にぱーっと白い影が派手に映っていたんですよ。
腫瘤ではないし石灰化もないしFAD(悪性と言い切れないけどちょっと注意)かな、と
思って「その前の健診写真」をパソコンで呼び出して左右並べてみたのね。
そしたら2年前の写真にはなーんにも映ってなくて、ワシはぞーっとしました。
こういう急激な変化って「何か」あるのよね、ええ悪性的なもんが。
もちろん「要精密検査」で書類を書きましたよ。
そういうわけでね、写真判定は1枚だけ見てもわかんないことあるのよね。
この検診施設ではどうやってたのかな。
乳首と判定するなら、前の年の乳首と比べるべきだったんじゃない?
少なくても乳首ならだんだん大きくなったり陰影がはっきりしたりしないよ。
健診って怖い。
「具合悪い人がどういう病気か」調べるより、
「具合悪くない人に病気があるかどうか」調べるのは数倍難しい。
本物の患者さんを診ないで数字や写真だけ見るのはなおコワイ。
実際に患者さんを診るより楽で給料もよく休みもとれる、ってんで
若いうちから健診専門施設に勤務しちゃうドクターも増えているらしいけど、
昔は健診専門ってある程度臨床経験積んだ医者がやったことなんだよ。
実際の患者をじゅうぶん見たからこそ写真1枚で病気がわかる、ってこともあるんだよ。
■がん検診で3度見落とし、40代女性が死亡 杉並
(朝日新聞デジタル - 07月17日 11:55)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5203245
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