弁護士ドットコム

弁護士ドットコムがやってきて、若手弁護士向けに、何かしゃべってくれという。
裁判所の地下で私の本を見つけ、こいつは面白そうだと思ったという。
たとえばどんなことを？
えっと、例えば先生、ぶっちゃけ売上立ちました？食べていけました？と聞く。
食べていけるかどうか、じゃない。食べていく、そして、秘書を食べさせていくのだ。どかっと事務所に座り込んで事件が降ってくるのを待っていても仕方がない。自分で事件を取りに行くのだ。人間食べていかねばならなくなると、自然と食べていけるように動くものなのだ。
という話をすると担当者は、
いや、先生はそういう風にうごくタイプの方なのでしょうけれども、という。
タイプかどうか、じゃない。そういうタイプになるのだ。私だって東京にいた若い時は、事件を進んで取りに行こうなんて思っちゃいなかった。だけど、一人で地方都市で開業したら、獲りに行かなきゃならんことに気が付いた。だから、動いて、取りに行っただけである。
地元に飛び込んでみたら、地元が判る。地元が判れば動き方も判る。動き方が判れば、地元が好きになる。好きになればますます動けるようになるし、そうすると、事件が集まってくるのだ。