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2018年06月21日00:39

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羽生竜王の無念の惜敗


 名人戦第6局は、まれにみる熱戦となった。秒読みに入る寸前の115手目まで、双方の駒台には「歩」しか載らなかった。
 名人の指した手で印象的だったのは、「2二歩打ち」この手は、飛車が持ち駒になれば「2一飛車打ち」の一手詰めのある分かりやすい手ではあるのだが、そんな手が通用する、とは思わないのが普通だろう。驚きの一手だった。終盤戦の入り口ともいえるタイミングで放たれた一手だったが、後手番の羽生竜王は、「5五歩」で角道を止める。これを「同角」と角でとって飛車取りにぶつけるが、これも歩を突いて止める。
 次の手がとても緩手だった。
 一度「5五」に出た角を「6六」に戻す。一見落ち着いているように見える手であったが、五筋の歩が切れたことで情勢が大きく変化し、そのあとはじりじり羽生竜王がリードをしていく展開に見えた。
 ただ、端を受ける手を一手手抜いたことが敗因につながる、複雑な攻防があったが、佐藤天彦名人は時間のない中でも間違えなかった。

 恐らく、端を受ける手、具体的には先手「1四歩」の後、後手が「1七歩」で香車の利きを遮断すれば後手の勝ちだったのではないかと思う。
 第7局まで、見て見たかったが、今日で今年の名人戦には決着がついた。
 佐藤天彦名人には、また来年の名人戦での素晴らしい防衛を期待したいし、他のタイトルも狙って活躍して欲しい。

 一方の破れた羽生竜王も、常に各タイトル戦で上位の成績を収めているだけに、これからも活躍するだろう。今日の将棋でも構想力の高さは健在であった。緊張の中での長時間の将棋に最後の方でやや読み負けしたのかもしれないが、A級順位戦を勝ち抜いた実力は本物である。次回に期待したい。

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http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5165040

 山形県天童市で19日から指されていた第76期名人戦七番勝負第6局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、天童市、天童商工会議所協力)は、佐藤天彦(あまひこ)名人(30)が3連覇を果たした。定跡のあまり整備されていない最新形で斬新な手を次々と繰り出し、昨年末に竜王を奪取して勢いに乗る挑戦者の羽生善治竜王(47)を押し切った。

 第2、第4、第5局で、佐藤が序中盤の構想で差を付けて快勝した。第6局は、2日目の午後3時前に羽生が指した8六歩(62手目)でようやく本格的な戦いに入った。羽生が飛車先に銀を進めて突破を図ったのに対し、佐藤は4四歩(69手目)と敵陣に拠点を打ち込み、激しい攻め合いに。今期七番勝負で初めて午後9時を回る大熱戦になったが、終盤の読みが勝った佐藤に軍配が上がった。

 解説の野月浩貴八段は「羽生竜王が歩を入手した後は、歩を利用した細かい攻め技の応酬が繰り広げられました。一手一手の意味を理解するのも難しく、深く読まないといけない難解な中・終盤戦でした」と振り返った。

 十七世名人の資格を持ち、名人戦七番勝負の経験も豊富な谷川浩司九段(56)は今期七番勝負を「名人は七番勝負に照準を合わせてきた。名人を初めて獲得した頃は受けに回る棋風だったが、変わってきた。第5局で苦しいと言われる横歩取りの後手番で結果を出せたのが良かった。挑戦者は、名人戦の中盤から調子を落とした気がする」と分析した。

 将棋界は若い世代の活躍が目立つ。昨年以降、高見泰地叡王(24)、菅井竜也王位(26)ら20代のタイトル保持者が相次いで誕生。藤井聡太七段(15)も王座戦本戦で8強入りし、タイトル挑戦の期待が高まっている。若手が台頭するなか、中堅、ベテラン棋士がどこまで貫禄を見せるのか、注目が集まっている。【丸山進、山村英樹】
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