『富士山防衛戦線』　アナザールート

余裕なグッドエンド迎えましたが、せっかく書いたのでバッドエンドも載せておこうかなーと。
途中で戦闘短縮のため戦闘展開が代わってますが、そこは目を瞑っていただければ。

クライマックスシーン
（ＢＧＭ　龍と虎）
山頂付近にやってきた皆さんは思わず足を止めます。
山の斜面に突如出現した大きな光の門、その周辺で妖魔と兎の軍勢が激しく戦い合っているのでした。
「消えるのだー！」
ファイ子爵にハンマーを当てられた妖魔は飛び方を忘れ地に落ち、無力化されたそれを兎の軍勢が襲っていきます。また、敵の鋭い爪や牙でやられた兎は、煙と共に姿を消すのでした。
門から妖魔の群れが飛び出すのと等しく、兎達が地面に開けられた穴から続々と飛び出します。
「余は、助けるのだ〜！！」
ファイ子爵は自衛隊への被害を抑えるべく、真っ向から地獄門へ白兵戦を挑んでいるのでした。
「あの兎が何かは知らんが、妖魔と戦い合っているなら好都合だ。さっさと門へ向かうぞ」
一行が先に進もうとしたその時、全員の視界が暗く染まります。
全員が見上げると、超巨大な質量がシノビ達の前へ落下するその瞬間でした。
空から降りてきたのは体長３０ｍを超える巨大な黒竜でした。黒竜は眼下の配下達を見下し言います。
「貴様ら、いつまで遊んでいるつもりだ？何のためにこの世界に来たと思っている。さっさと財宝を集めてこい。そんな小動物と戯れている暇を与えたつもりはない・・・」
怒気を含んだ声に翼竜達は委縮します。さらに黒竜はシノビ達へも視線を向けるのでした。
「ふん・・・飢渇の珠など、人間共も厄介な物を持ちだしおって・・・」
何かを目ざとく見つけたらしい黒竜はその巨体からは信じられない速度で首を伸ばし、先行していた氷影を顎の間に捕えます。
視界が竜の口腔の赤に染まる中、氷影は動けません。
竜と対峙する行為などまさに英雄の領域。いかに正義感に燃えた男であっても、一兵卒の治衛官・・・しかも２０手前の若者とあっては思考と反射のキャパシティを超え、ただ迫りくる事態を眺める事しか出来ないのでした。そう、只の人間であれば・・・。
竜の顎が閉じられようとするその瞬間、横からやってきた衝撃に突き飛ばされ、氷影は顎の範囲外へ逃れ地面を転がります。
しかし氷影に痛みを感じている暇はありませんでした。
先程まで自分が立っていた場所には、己の上官が立っていたからです。
「貴様は自分の任を全うしろ、ひ―――」
竜の口が閉じ合され、九曜の言葉は半ばで途切れるのでした。
（ＢＧＭ　停止）
「うわぁぁぁぁ！！」
激昂したのはその様子を目撃したファイ子爵です。
「返すのだ！ござるの仲間を返すのだー！」
ファイ子爵は自慢の跳躍で距離を詰め、必死に竜の足を何度も何度もハンマーで叩いて攻撃しますが、堪えた様子は見られません。
「煩い羽虫め・・・」
炎をまとった息吹を、子爵は跳躍して避けます。
「お前がこんな所に出て来たのが悪いのだ！さっさと帰るのだー！」
小さい体躯で黒竜をかく乱し続けるファイ子爵の姿に、呆然としていたシノビ達は次々我に返ります。
が、氷影は依然として足に力を込める様子は見られません。
「は・・・はっ・・・辰宮准尉・・・俺なんかを庇って、そんな・・・」
突如の上官の死に、氷影の心は挫折寸前なのでした。呼吸さえ上手く出来ないようで、浅く荒い呼吸をする事しか出来ません。
（シノビの叱咤か何かあれば。。。）
（なければ）その時、煌めく何かが空から降って来て氷影の目の前に突き立ちます。
それは辰宮九曜の愛用していたサーベルなのでした。
（ＢＧＭ　勇気　海上護衛隊抜錨）
「九曜准尉・・・そう・・・そうです！九曜准尉は国を守ったんです！自分は、自分の命は国と国民を守る為にあります！俺は九曜准尉の遺志を継ぐ・・・負ける訳にはいきませんっ」
サーベルの柄に手をかけた氷影は、それを起点に一気に立ち上がります。そして皆さんの所へ駆けて行き深く礼をします。
「先程は気弱な見苦しい部分をお見せして申し訳ありませんでした！自分は、任務を果たす為あの奇妙な門へ行かねばなりません。素晴らしい力をお持ちの皆さま、どうか今一度その力をお貸し願えませんでしょうか？」

シノビ達の了承を得た氷影は再び竜の目を掻い潜り門へ近づくべく移動を開始します。
時を同じく、黒竜の振るった尾の一撃がファイ子爵に命中し、
「わぁぁぁぁぁ！」
妖精は暗い森の方へ飛ばされてしまうのでした。同時に、ウサギの軍勢達も一斉に煙と化して消えてしまいます。竜は４人へ振り向きます。
「ふん・・・口ほどにもない。次はそこのシノビ共だ・・・」
地獄門へ至るまでの最後の難関だろう、あの竜の目を反らさせてはなりません。
皆は全力を投球する決意をもって竜へ挑みかかるのでした。

戦闘開始です。

（ＢＧＭ　絶望　戦場　７の侵撃）
５ラウンド耐える戦闘
戦闘勝利条件　５ラウンドの経過・ＰＣの全滅