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2018年06月05日00:42

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ピザハット川崎追分町店を目指す

 食材の消費に追われる自炊スパイラルに疲れと飽きをおぼえはじめ、外食したくなってきた。そこで、冷蔵庫の中を頑張って整理してまず赴いたのがサイゼリヤだった。

 今にして思うと、最初の外食としてサイゼリヤを選んでいる時点で、すでに意欲と知識において外食する資格を喪失していた気もする。

 そして、次に選択したのが宅配ピザのテイクアウトである。テイクアウトなのは、コスト的な面からの要求であることも論を待たないが、対価云々をさておくとしても、「他人さまの手を煩わせて物品を運んでもらうほどの価値が自分ごときにあるのか」という疑問に明瞭な回答を用意しえないからでもある。

 近ごろ、ピザハットのチラシが郵便受けに入っていて、ここらへん(おそらく川崎区一帯)では6月いっぱいまでデリバリーでも30%OFF、テイクアウトなら50%OFFのキャンペーンを実施中なのだった。
 これはドミノピザの「テイクアウトで2枚買うと1枚無料、あるいは1枚だけでも割安(半額にはならない)」よりも太っ腹である。

フォト


 というわけで、初めてピザハット川崎追分町店を目指したのだった。上の画像は投函されていたチラシの地図である。

1まず、川崎大師駅の南口の正面からまっすぐのびている道を南下して、この地域に進入した。ちなみに、この途中に店主が高校野球賭博に手を出している例の焼肉屋がある。通り過ぎるきわに店内をのぞきこんでみたら、ほぼ満席で繁盛していた。なによりだと思った。
 そして、大島四ツ角交差点を確認し、青い矢印の方向へ進んだはずなのだが、店舗が確認できない。図では最初の交差点までに存在するはずなのだが、見当たらない。念のために交差点のしばらく先まで進んでみたが、やはり、見つからない。
 しかし、どうやらこの近辺にあることは間違いない。なぜなら、捜しながらうろうろ走りまわっている最中に、ピザハットの宅配バイクを見かけたからである。図が間違っているのか、あるいは、すでに移転したのかと弱気が兆しかけたが(後になって考えてみればどちらもありえないが)、とにかく粘って捜し続けた。
 余談ながら、この捜索中につけ麺屋を見つけた。ちょっと奥まったところにあるのに、客が並んでいて、評判の店ではあるようだった。でも、今はピザを食べなければいけないし、そもそも特につけ麺を食べたいとも思わないのでスルー。あと、並んでまで食べるという選択肢は個人的にない。

2そこで異なるアプローチを試みるため、まずは図の新川通りを北上。デニーズと追分交差点を確認し、折り返して南下する。日本鋼管病院を右手に見ながら、さらに進む。
 近辺はビルが立ち並んでいて、そこが住宅だったり、小さなオフィスだったりする感じである。もうほとんど歩行者の姿はない。ただ、なぜか立ち飲み店がちょこちょこあって客も何人かいるようだった。
 それから、銭湯もあった(なぜか川崎区は意外と銭湯が多い)。妙に小洒落た感じの銭湯だった。そして、ここにもコインランドリーが併設されていた。銭湯なのに、コインランドリーがなくては、むしろ、不親切の誹りを免れないようなものなのかもしれない。

3鋼管通り1丁目の交差点を確認して左に曲がってみると、あっさり店舗が見つかった。ありがちなことに、大島四ツ角交差点からのアプローチに際して、諦めずにもう少しだけ進んでいれば見つかっていたのだった。
 略図なので仕方ないのだけれど、通りがいくつか省略してある。そこを踏まえて捜すべきであった。グーグルマップで番地から所在を確認しておけば、さらに万全だったといえよう。初めての小劇場に行くときはそれぐらいするのだけれど。

 こうして、ようやく店舗を捜しあててピザを注文。すでにテイクアウトの先客がいて、しかも、そもそもあまりテイクアウトを想定していないのか、客が座って待てるスペースが一人分しかない。きついなと思ったが、すぐに先客のピザは完成して(妙にかさばる包みを抱えて出ていった)、入れ代わりに着席。
 Kindleを出して見ているうちにピザが焼き上がり、受けとって出る時には店員さんがわざわざドアを開けてくれた。たしかにピザの包みを持ったままドアを開けるのはやや手間なのだが、かえって恐縮してしまった。

 この時にケータイで時間を確認するとぴったり21時だった。帰宅すると21時25分だった(テレビをつけるとちょうど『きょうの料理』が終わって『きょうの料理ビギナーズ』が始まるところだった)。
 一方、店でピザができるまで15分ほど待ってくれと言われてできたのが21時なので、入店は20時45分。たしか、アパートを出たのが20時15分だから、出発から到着までには30分を要したことになる。
 つまり、純粋の移動時間を25分とすると、迷って走りまわったのは5分だけという計算になるが、いやあ、そんなことはないはずだ。短くても15分、ひょっとすると30分ぐらいあちこち自転車を走らせたような気がする。
 しかし、この感覚のズレを埋めるパーツはいまだに見つからない。気のせいだと言われてしまえば、それまでの話でもある。

 さて、買って帰ったピザだが、食べてふつうにおいしかった。しかし、食べつけないピザについて、そのおいしさを述べることは難しい。
 アパートと職場の間にあって行き帰りに前を通る、自転車で5分ほどのところにドミノピザがあって、ここはずっとテイクアウトでの割り引きをしているけれど、思い返してみると食べる頻度は年に1回ぐらいのものだった。

 年末年始に流れていたピザハットのテレビコマーシャルでも、「お正月だもの。贅沢しても、ピザハットしてもいいでしょ!」と言っていた(なぜそんなものを憶えているかというと、まとめて再放送していた『逃げるは恥だが役に立つ』の間に入っているので、いまだにしょっちゅう見ているのである)。
 宅配ピザは広く一般に普及したと思うけれども、ふつうの人が食べる頻度はせいぜいそれぐらいものだと思う。

 だから、まあ、とりあえず食べてうまいと思えれば、それ以上に思うことは特にない。正直、ドミノピザとピザハットを食べて区別しろと言われても、それも無理である。
 OKストアで売っているピザは500円未満だが、それとの違いはさすがに歴然としている。あれはあくまでベーカリーがついでに作っているピザという感じがする。
 実はイタリア人がふだん食べているピザはあちらが近いかもしれないけれど(いくらイタリア人でもそんなにこってりしたものばかり食べてはいないだろう)、個人的にピザはまだハレの食べ物、ちょっと特別だという意識を引きずっているので、やはり、あれは物足りない気がするのだった。

 買ったのはビストロ4というクォーターである。チラシではさまざまにトッピングが並べられて目にも楽しいピザたちだが、実際にはさらにチーズをかけて焼かれるので、どれも見た目はそんなに違わない。クォーターを食べても、実をいうとどれがどれやらはわからなかった。
 もっとも、同じものをずっと食べているとさすがにMサイズでも飽きそうだから、クォーターでよかったのだろう。

 結局、外食ブームはこのテイクアウトにて収束した。二日目にしてテイクアウトという、厳密な意味で外食として扱っていいのか微妙な事態へと及んだ時点で、この終焉は約束されていたともいえる。この後は、また買いこんだ食材をいかに処理するかの戦いの日々が続いている。

 そして、「ピザをテイクアウトしに行って、少し迷ったけどなんとかたどり着いた」とでもすれば一行ですむところを、スキャンしたチラシの地図に描きこみまでしてなぜこんなに延々と書いたのか、自分でもわからないのだった。

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