. いつのまに
夫 「おーい、またイチゴがたくさん成ったから 取りに来るように言えよ」
まーた!! なんで私の仕事を増やそうとするのよ!!
自分で言えば済む事を!! 無職のくせに 一体 何様じゃ!!
行くところが無くなった夫が 屋上菜園を手伝うようになって 助かると思っていたが、
やれ 「まだ水をやるな!!」 やれ、 「そこに植えちゃダメだ!!」
と、煩くなったので いっそ 全部 まかせる事にした。
鹿児島の同級生が送ってくれて食べた「うんべ」のタネも植えてみたら、たくさん芽が出て来てご満悦だ。東京でなんて言うんだろ? 紫色の大きな果物だ。
毎朝、7時から8時まで にみりを預かっているから
「にみりのイチゴ畑で イチゴ採ってみる?」 と聞いたら やってきた。
夫 「おっ、来たか。じじ農園のイチゴ美味いぞう」
へっ!! いつのまに そんな名前に
大体、それだって 普通の土がホームセンターで一袋400円の所、 700円もする「イチゴ専用」の土を買ってきて エレベーターもない屋上まで運び上げたのは私なんですからねっ
. ミョウガ
母に「じじ農園」
の写真を見せたら ミョウガの葉を見て
母「あら、ショウガだね」
私 「ん? 違うよ。 これ ミョウガだよ」
母 「ミョウガ? これは ショウガの葉に見えるけど」
ショウガ・・・・ ミョウガ・・・
名前が似てる。 植生では 仲間なのかも。
ショウガは根を食べるから葉ごと引き抜くが、ミョウガは根元から脇に出るのを収穫するだけ。冬になると すっかり葉が枯れて ただの土になるが 翌年、何もしなくても さっさと芽を出して勝手に育って行く。
だから その辺にたくさん自生していただろうし、茗荷谷 と名前が付いたのだろう。
. C11とかD51
母に、ミョウガの写真を検索して見せたり SLの動画を見たりして その後の時間を過ごした。
娘 「SLの話で お母さんとお婆ちゃん 二人がそんなに盛り上がるの?」
私 「だって 私達 本物の (と、言うのも可笑しいが) SLに乗ってた世代だもの」
今じゃ 観光用の乗り物だけど 私達 母娘にとっては ただの「汽車」
宇和島から 隣町に行く時、急な峠を越える時の 苦しそうな走り、大量の煙、いきなり警笛を鳴らすから驚いて 母の小さな弟が泣いた話、汽車が鉄橋を渡る時の独特な響き・・・。
私 「問題です。汽車がトンネルに入りそうになったら お客が必ずやらなきゃいけない事はなあに?」
母 「すぐに窓を下す事」
正解!!
タイミングが遅れると真っ黒い煤煙が車内に入ってきてしまう。
上下式の窓を下す金属のツマミ。 何時間乗ろうと 直角のまま倒れない硬い椅子。
思い出は尽きない。
24年後、私が現在の母と同い年になって 入院したり施設に入った時、面会に来た娘はどんな話題を選ぶのだろう。
あっ、バーチャルで いろんな道を運転している体験ができたら嬉しいかも💕
「ああ、この道路は 左側がすぐ海の 西湘バイパスだね、もうすぐ 早川の休憩所だ」
とか。
中央道の 談合坂SAや、 やがて左に分岐して正面に富士山が見えて来たら 病室のベッドの上で私は泣いちゃうかも。
ログインしてコメントを確認・投稿する