https://news.yahoo.co.jp/pickup/6269526
西の魔女が墜ちたという話しです。
さて、語れば長いのですが、個人的には大変好きな作家さんのひとりでした。
流石に私の亡くなった祖母と同年齢という生まれ年を考えると、随分と長命を保ったものなのだなぁ、としみじみ想う処ではある。
作品によっては重かったり、難解であったりして、「ハイニッシュ・ユニバース」のシリーズの幾つかは、筆者の意図通りに理解した上で読了したとは言い切れないのも事実。
ただその中で、心に残ったり、足を止めて思考させるような箇所があり、多くの小説が消費される存在となっていく中でも消え失せる事のない存在感を示していると思っている。
ただニュースサイトでのコメント欄を見ても判るが、ジブリが「ゲド戦記」という題名のアニメーション映画を作ったことから、日本でのグゥイン女史のイメージを悪化させたのは度し難いと言い切るべきであろう。
ひとつ云い得る事は、この件について限れば、グゥイン女史のファンは、ジブリ及び宮崎親子に対して一方的な非難を呉れてやる資格と義務がある。
ちなみに、これだけ好きな作家さんだが、他人に勧めた事はない。
何故なら、自ら求めて読書をする人であれば兎も角、流行作家が書くシンプルな娯楽小説の様なモノを求める人に対して勧められる内容ではないからである。
別に流行作家の娯楽小説を否定する積もりも無いが、作品としての質が違うのは確かで、華々しい輝きを持つ宝石と、鈍いが深い色合いの玉石と、どちらを好むか、どちらを評価するかは個人の感覚の問題であるからだ。
ただ前者の方が万人受けする事も事実であり、敢えて後者を選ぶ人は、多く、人に尋ねずに自ら宝探しに出かけるモノである。
ただ近年の「西の果ての年代記」や「なつかしく謎めいて」等は、比較的万人向けか……とは思ったかな。
いずれにせよ、西の善き魔女の魂が平穏であるようにと祈るところです。
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