mixiユーザー(id:1673188)

2018年01月13日13:22

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特許をとるというコト

なぜこの人は特許を取ろうと思ったのだろうか。

特許とはそのアイデアの実施に当たり発明者以外に制限を設けるものだ。
故に記事にあるように社会に貢献するため…という考えに反して、むしろ自由な販売や公開ができなくなり、実施を妨げることになりはしないか。
しかし、特許を取得しないでいても同様の内容を別個に思いついたり、そのアイデアを聞いたりした別の人が出願してしまう可能性があり、その人が強欲だったり偏屈であったりすると却って社会のためにならない事態になったりもする。

無論、特許が登録されて権利化されても、その侵害について特許庁が独自に摘発してくれるワケではない。あくまで侵害は自分で発見し、証拠を積み上げ相手に警告、対応が無ければ告訴という手順を踏まなくてはならない。
無論、あえて侵害について放置することもできる。しかし、知ってて放置してるとその後権利請求ができなくなる場合も。
もし社会的貢献度の高さを基準に特許の使用者を限定したいのであれば、無償であっても個々に契約をする必要がある。

特許庁のHPから特許の公開情報を検索することができる。
それでこの宮田さんの出願を検索すると数十件の出願があり、その中に該当する出願もあった。特開2016-038698 というのが番号だ。
以下のリンクは検索結果なので切れてるかも。見えなかったら番号から検索しなおしてくだされ。
http://www.conceptsengine.com/patent/application/2016038698#more
https://www7.j-platpat.inpit.go.jp/tkk/tokujitsu/tkkt/TKKT_GM407_ToItem.action

ワシは今まで特許の出願を登録になったものだけで十数件あったんだけど、まあ機械部品で出願も権利も会社でワシは発明者になってる、或は名を連ねているだけだ。
そういうワケで特許に関する業務について多少知ってるものの、こういうソフト関連だといろいろ違ってるみたいで間違いもあるかもしれない。

とは言え、この請求事項を読んでみると当たり前のことが書かれている感じでワシには新規性が見つけられなかった。っつうかソフトってこれで出願するの?
特許書類の文章は形容詞がかかる単語を明確にするため、文章を区切って短文にすることを避けてるので、やたらに一文が長くなり読みにくいけど、ゆっくり読めば理解できないまでは言えない。w
特許というのは、出願したら書類形式のチェックなどを経て公開、審査の結果、登録になるか拒絶になるか。また公開された出願に対し他者が異論を唱えることもできる。

つまり書類の形式さえ整っていれば公開までは内容は適当でもいい。お金はかかるからもったいないけど。特許庁の人にも迷惑だし。

で、先の特開2016-038698という番号をもとに照会すると出願番号が 特願2014-161163であることは分かったのだが、公告、登録、審判の番号が空欄になっている。…コレ、登録されてないんでない? それとも記事が出たタイミングのせいかな…

取得の意味が登録であれば…だが。つまり宮田さんがこれで利益を得るつもりであれば、この時点で権利は発生していないから不足である。しかし、このアイデアは公開という手続きにより公知のものとなったので新たな出願者が同様の内容で登録することはできない。
一部に発展的な要素を含んでいたとしても、誰でも思いつくレベルであればダメだ。
そういう意味で、こういうアプリの設計を妨げないことへの貢献になってるのかも。

特許は金がかかる。出願と審査などの段階でそれぞれ納付が必要なのと、登録されたら毎年年金を納めないとならない。しかも後になると高くなってゆく。料金表
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm

まあワシのやってた腕時計関連の新製品なんてものは十年くらいが旬なので、後半年金をけちって権利放棄をしたり、権利を売却したりしてた。企業の持つ特許なんてそういうのも多い。
また、よいアイデアを思いつき、実施の可能性が十分に確認できたものでも、すぐに出願してはならない。
まず誰でも(その専門職で)思いつくようなのは、元からダメなアイデアである事が多いから市場関係の調査が必要だ。売れないものの特許をとっても仕方ない。
生産設備があるとは言え、現状それを投入できる状況にあるかなども調べておかないと。
また、他に儲かってる商品があるのに同一の目的の新製品を投入するのは馬鹿だ。

そして重要なのが市場に出すタイミングだ。市場が求めているか…潜在的にでも…
また商品の寿命はどうか。短期で大きな収益を見込めるだろうか。

それを誤ると特許をとっても生産すらできず、ただ無駄に費用がかかり実際に商品にしたころには特許が切れかかっていたりすると目もあてられない。特許切れを待って類似品を作られるし…

ソフトウエア特許といのも特殊な世界で、こっちは専門外だからよく分からないが機械とはちょっと違う考え方のようだ。
フリーソフトとかパブリックドメインなどもあり、プログラムコードが著作物に該当するかとかいろいろ難しい。

結論・特許を出願した意図がいまいちわかんないな〜。他の出願を見るに専門でも無さそうだし。

■スマホで「率先避難」=安否確認実用化へ特許−津波逃げ遅れ防止に・熊本
(時事通信社 - 01月13日 06:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=4941182
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