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2017年12月28日23:43

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映画 ”FOR REAL 必ず戻ると誓った、あの舞台へ” 

”FOR REAL 必ず戻ると誓った、あの舞台へ”  横浜DeNAベイスターズ

全ベイが泣いた! 
誰が言ったか知りませんが、まさにその通りの映画でした。

シーズン3 位ながら、阪神・広島をCSで倒し、
日本シリーズ3連敗から第6戦まで粘ったベイスターズの一年間の戦いぶりを
ベンチ裏から追っかけたドキュメンタリーです。
TBSからDeNAに経営が移ってから、
ほぼ毎年同じようなものがファン向けにDVDとして販売されており、
特別に神奈川県の映画館でのみ劇場上映されていました。
それが今年の盛り上がりを受けて、全国の大手シネコンでも公開される
ということで、これはファンになって45年の私としては
見逃すまいと新宿バルト9に馳せ参じた次第。

日本シリーズ第6戦もしくはCSファイナル最終の試合、
パブリックビューイングで満員の横浜スタジアムが上空から映し出され、
さらにカメラが上昇すると、球場に入りきれなかった
おそらくラジオを聴きながら声援を送っている大勢のファンが
球場をぐるっと取り囲んでいるのが映し出されます。
もう、この冒頭のシーンで涙が出ました。
こんなにも応援しているファンがいるのだということに感激し、
そして、これから起こる事実を思い、、、。

映画は1月のキャンプインから始まり、順調だったシーズン前半、中盤、
巨人と終盤の熾烈な3位争い、そしてCS・日本シリーズの軌跡を
試合や練習やミーティング風景、ベンチ裏での選手同志のやりとり、
カメラマンとのフランクなやりとりで描いていきます。
その時々で好調な選手、不調な選手の本音、キャプテン筒香の動きを中心に。

シーズン序盤、抑えの山崎が中継ぎ降格した時、試合後のファンの集まりで
もう一度抑えに戻ってきますと、大勢の前で涙で宣言する姿。
その間抑えを務めたパットンと山崎のお互いをリスペクトする姿勢。
トップバッターに任命されるも調子が上がらない桑原と小川コーチ(オリックス
青波時代の名内野手、懐かし!)の師弟愛。
中継ぎ失格で二軍に行く前に投手陣に必ず戻ってくると宣言する三上。
結果が出ない打者やサヨナラ打を打たれた投手に声をかける筒香。
勝負所の広島三連戦、史上初の筒香、ロペス、宮崎のHR三連発での
サヨナラ勝ちから始まる三連続サヨナラ勝ち。
ウィーランドが失点してベンチ裏でグラブを叩きつけ、その後自分のHRで取り返し、
そのバッティング技術に”エグイ”と口々に驚きの声を上げる野手陣。
雨中の甲子園、ボールを避けて泥んこになる筒香。
日本シリーズでの戸柱・嶺井・高城キャッチャー全員が出場するまで
絶対負けないとい誓う三人の絆。
あとがない第四戦の試合前の梶谷のゲキ、
筒香が作ったシーズンの名場面を編集した映像で全員が気持ちを高める姿。
這い上がった男三上、代打陣乙坂・白幡のシリーズでの脇役の活躍。
そして第六戦、9回裏勝利目前で山崎が内川に打たれた同点HRのストップモーション。
もう、感動しっぱなしで、きちんと閉めてなかった蛇口のように
ずっとちょろちょろ涙が出ていた感じでした。

スポーツドキュメントに多い、あの場面を振り返ってという形ではないので、
ドキュメントとしては深みがないかもしれません。
しかし、選手のプレー直後にベンチ裏で吐く感情丸出しの言葉、
ブルペンで仲間のピッチングに一喜一憂する投手陣、
選手の動きを心配そうに見るコーチやトレーナーの眼差しに、
”REAL”を感じました。

チャンスで凡退した桑原に筒香が言った、”2秒で切り替えろ”、
宮崎がサヨナラHRを打って、ベンチでの叫んだ”奇跡 奇跡”。
そして一番印象に残ったのは、
シリーズ初先発のDHで試合前緊張していた白幡がHRを打ち、
ベンチ裏で自らに問うように叫んだ、
”こういうことか、こういうことやったのか!”。
パッと聞くと脈絡がなく意味がわからないこの言葉こそがREALな言葉、
自らの起こした結果が信じられず混乱しているのか?、
結果を出すとはこういうことなのか?
監督が自分を選んだのはこういうことか? 
いろんな感情が合わさって出てきた言葉なんでしょう。
こんなセリフ、普通の脚本家では作れないです。

ラミレス監督の言葉もミーティング場面で何度も出てきますが
英語を使ってのコミュニケーションなのに、
”これからは我々の時代だ!” “我々はファミリーだ”
とモチベーションを上げるのが素晴らしかった。

結構、笑える場面もあって、
選手同士がじゃれあったり、筒香が若手をからかったり、
ロペスが不振の桑原のコーヒーに塩入れてリラックスさせたり。
一番笑ったのは、日本シリーズの試合前に今永がみんなの前でゲキを入れて、
最後に”おー!”と閉めたのに、みんなで無視した場面。
多分、筒香が申し合わせたのだと思いますが、
こういうところにもチームの団結力、風通しの良さを感じ、
そこに今年の強さがあったのだと思いました。

感動のドキュメントではあったのですが、
冷静になって考えるとシーズンは3位、
CSも日本シリーズも確かに粘ったものの
勝ち展開だった第六戦でサヨナラ負けと実力不足だったのは明らか。
だからよく頑張った、感動したで済ますのではなく、
冷静に何が足りなかったをよく反省して、
もう一度同じ舞台に戻り、
来年こそ本当の感動を味あわせて欲しいと思います。
映画のラストでもラミレス監督もすでに来年を見据えてましたし。

それから、オリックスの選手にもこの映画を見て、
もっと真剣に勝つことにこだわった野球をして欲しいもんです。
そして横浜対オリックスの日本シリーズ、
そんな”奇跡”を見せてください。

今年の見納め映画、ちょっと毛色の変わった作品でしたが、
素晴らしかったです。

https://www.youtube.com/watch?v=2YUaoLG159g


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