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2017年12月15日14:51

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「ピノコ症候群」

手塚治虫の「ブラックジャック」を読んだことがある人なら覚えているかもしれない。
ピノコはもともと、「ねえちゃん」の卵巣にあった奇形種で、
奇形種の中身にひとり人間を作れるくらいの内臓があったので、
ブラックジャックが「ひとがた」にいれて人間に仕立てたものだった。
「ねえちゃん」はおなかが大きくふくらんでほとんど寝たきりで、
「顔や身分を知られたくない」からおかめのお面をかぶって診察を受けた。

この「ねえちゃん」の症状はこの抗NMDA症候群ではないかと考えられる。

このピノコの話が掲載されたとき、
医学生だったか医者だったかの医療者から抗議があったそうだ。
「卵巣の奇形種でそんなことはない」という内容だったはず。
手塚は「漫画ですから」とごまかしたけれど、
今も年間1000人も患者が出ている疾患なら、手塚の時代もあったのではないか。
症例報告のような論文(精神錯乱が卵巣手術後に治った)とか
そういう患者を実際に病院実習などでみた可能性があると思う。

医者の世界は勉強も大事だけど、経験も大事。
珍しい病気の患者をみたらきちんと記憶して記録する。
そうすると、その次同じ症状を見たときに役に立つ。
論文にしておけば、十数年数十年後に同じ症状をみた医者が研究してくれるかもしれない。

手塚に「こんなことありえない」と抗議した医療者は
その意味ではちょっとかっこわるい。



「抗NMDA受容体脳炎」理解願う
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=4903559
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