彼の喉の渇きは一層ひどくなり、
めまいがして、力がはいらなくなったが、歩くことをやめなかった
それから2日が経ち、彼の体力は限界に達し、倒れる寸前だった。すると、どこからか再び
鈴の音が聞こえてきた。
別の商人
たちだった。彼がまた水
を求めると、なんと2日前の商人
よりも高値で売りつけてきた。
わずかな一袋の水
を買うために、持っている
金貨の半分以上を使わなくてはならないのかと、彼は
驚きと共に腹を立てた。彼はまたしても、水
をあきらめ、
歩き始めた。
後ろから商人たちが、声をかけた。
「おい
水
がなくては生きて帰れないぞ
水
を買えば金貨が減って荷物も軽くなるから一石二鳥じゃないか。あんたはいったい、金
と命
、どちらが大切なんだ?」
彼は何も言わず、ただ一心に
歩き続けた。
さらに2日後、彼は奇跡的に砂漠の出口にまでたどり着いた。遠くには村の炊煙も見える。しかしこのとき、彼はもうすでに
一歩も前に進めないほど衰弱していた。
そしてそのまま
、その場に倒れ込んだ。
彼は意識が遠のく中で、死を目前にしていることを知った。
「私は本当に愚かだった。もっとはやくに金貨を手放してしまえば、今頃こうなることもなかっただろう」。彼は、ついに帰らぬ人となった。
※人生は決して平たんではない。砂漠のような道程を進む時、何かを犠牲にしなければならない時がある。
財産がなくなってもまた稼げるが、命
は一つしかない。一度失ってしまえば取り戻すことはできない。
大切なものを守るために、何かを手放さなければならない時があるのでモンミ
大紀元:転載
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