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2017年11月02日18:45

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バンサパンへのバスの旅

10月19日(木)

 この日は移動日。
 セブンイレブンで買ってきたおにぎり・サンドイッチなどで朝食を済ませる。バンコクだけでなくタイにはセブンイレブンはどこにでもある感じで、特にバンコクでは日本で売っているのと同じような商品を取り扱っている。
 どのようなキャンペーンかは知らないのだが、セブンイレブンで買い物をすると、マイメロのシールがもらえる。クロミちゃんとバクのシールをもらってちょっといい気分。

 フロリダホテルをチェックアウトする。部屋にはミニバーがあったのだが、それは使っていない。が、チェックアウトの時に、おっさんが部屋に見に行きミニバーに残っている飲み物を確認している。部屋からの電話があって、チェックアウトが完了する。

 ホテルを出て、通りを反対側にわたってタクシーを拾う。
 運転手に
 「ヤークパイ・サーイタイマイ」(南バスターミナルへ行ってください)
 と伝える。
 数少ない覚えたタイ語で運転手と会話をするのだが、なんとこの運転手はちゃんと英語が話せた。ある意味運が良い。
 運転手は、バンサパンに何しに行くのか? とか、バンサパンに友人でもいるのか? などと割と流ちょうな英語で聞いて来ていた。早朝のバンコクの街を見ながら、運転手との会話も楽しむ。途中チャオプラヤ川を橋で渡るのだが、時速100キロぐらいで通過、あっという間に橋を渡ってしまった。

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 早朝のバンコク市内。青空の色が日本と違う。街中の装飾も色鮮やか。

 早朝で道路も空いていて40分ほどで南バスターミナルに着くのだが、直前のガソリンスタンドで給油を始める運転手。うーん、そういうものなのかな?
 タクシー代は160バーツだった。思ったより安くついた。
 バスターミナルの3階が切符売り場なので、バスの切符を買いに行く、7時半のバスには間に合わなかったのだが、8時半には乗れるだろうと切符売り場を探すがバンサパンの文字がなかなか見つからない。
 なんと、バンサパンの表記はタイ語のみだった。他の行先は大抵英語表記も書かれているので分かり易いのだが、タイ語だけだとちょっと辛い。ようやく売り場を見つけて切符を求めると、9時半のバスになるとのこと。8時半はもう満席なのだろうか?
 ちなみにバスの運賃は260バーツ程。東京から名古屋ぐらいの距離を移動してこの運賃は完全にお買い得価格である。タイでは公共交通はとても安価で誰でも利用できる価格設定になっている。日本では望むべくもない。
 大分時間があるので、喫茶店に入ってコーヒーを飲むことにする。タイの物価は日本に比べれば全然安いのだが、同じようなものでも店によって値段が全く違ったりする。おしゃれな喫茶店に入るとコーヒーは100バーツぐらいはする。

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 朝食? ではないが、バス待ち時間に入った喫茶店のコーヒー。お茶うけにビスケットが付いて来ていた。コーヒーと並んでいるのはジャスミン茶。日本の喫茶店とは全然違います。かなり満足のいく一品。

 しばらくのんびりしてからバス乗り場へ向かうのだが、これが難解だった。建物が迷路の様で、なかなか乗り場に辿り着かない。ちょっと焦った。
 バスを見つけ乗り込もうとすると、鞄は持って上がれ、みたいなことを言われる。しかし客室には大きなカバンを置くスペースなんかなくて、ちょっと困る。
 結局、バスの運転席側の横にあるスペースに鞄を収納する。この時、おおよそバスとは関係のないと思われる子どもが案内してくれた。後々わかるが、この男の子はバスの車掌の子どもだったらしい。途中でいろいろお手伝いをしていた。
 出発前にサッカーのチームか何かの寄付を求めるおっさんがバスに乗り込んでくる。割とお金を払っていた人はいたが、なんだか分からないので無視をする。

 無事にバスはターミナルを出発して、6時間のバスの旅が始まる。
 バスでは早速車掌さんから「水」が配られた。水が出るのだから昼食も出るのかと思ったがさすがにそんなサービスはなかった。まだ大して喉も乾いていたないので、水はとりあえずおいておいて、過行くバンコクの車窓を楽しむ。バンコクは大きな街である。元々は水田地帯なのだろうが、市街地がずっと広がっていて道路沿いには水田は見られない。バスは高速道路(9号線)に入って街を南下していく、がすぐに渋滞に捕まる。のろのろ運転で進む。6時間という乗車時間は、こうしたのろのろ運転も含んだタイムスケジュールなのだろう。高速道路とは言っても、料金所とかはない。本線が片側三車線、その外側に二車線程度の側道がある。料金所がないので、本線を走ったり側道を走ったりする。走っていく車は日本車が多い。特に乗用車はほぼ日本車だったりする。バイクも日本のメーカーのものが大半である。 
 しばらく走って、右に折れる。ここから35号線。この35号線が途中から4号線に接続しており、その先ずっと南の方まで続いている道路。次第に街から郊外へと車窓が変化していく。途中何度も川を渡るが海に近い河口なので大きな船が停泊する港になっていたりする。ムットサーコーンの街に入っていくところで制限速度が60キロの表示があった。左からトゥクトゥクが合流してきたり、右側を自転車が走っていたりする。混合交通。
 12時過ぎまで走って、途中でお昼ご飯。普通に食事を取って食べている人もいたが、休憩が何分あるのか分からないので揚げ物とザボンを買ってバスに乗り込む。
 揚げ物はかまぼこみたいなもの。ケチャップを付けて食べる。ザボンは皮をむいた状態で売られていて、塩を付けて食べるらしい。塩は付けずにそのままフルーツとして食べた。

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 サービスエリア? で売られていたザボン。丸ごとのザボンを買う人もいるのでしょうか? 実をむいたものがパックされて売られていて、塩と一緒に買って30バーツ。たぶん店のおばちゃんが自分でむいて売っているのだと思う。おばちゃん、ちゃんと手を洗っているのかな? 日本みたいにポリエチレンの手袋なんて使っていません。

 昼食後は長いバス旅が続く。車窓の風景もだんだん見飽きてくる。乗っている人の中には途中のバス停で降りる人もいて、そういう人はどうやって切符を買うのか結局この旅の中では分からなかった。

 高速道路をずっと走っていくのだが、日本の高速道路のような厳しいものではない。自転車やトゥクトゥクも走っていて混合交通状態。原付(原付ではないのだろうがそういう車種)が逆走してくるのは当たり前で、ノーヘル2ケツも当たり前である。
 そんな中、二匹の犬がバスの前を横断する。運転手はクラクションを鳴らすが、一度左から右に横断した犬がまた戻ってきて、次の瞬間

 「ガン」

 と音がして、車内でも悲鳴が響く。
 犬がどうなったかは誰も知らない。

 ずっと車窓を眺めていて割と多く見たのがセブンイレブン。勿論道路沿いにはドライブインのような飲食店なども多々見られるのだが、セブンイレブンはガソリンスタンドと一緒になっていることが多い。
 もし、自分で運転して旅行するとしても、ガソリンや飲食には不自由しないだろうと感じる。日本の高速道路よりはそういう点で便利だと思うが、たどっている路線はいわば大幹線道路。日本で言えば国道1号線のような位置づけだろうか、沿線に街も多くお店があるのも当たり前かもしれない。

 幹線道路を走っている時には分からなかったが、バンサパンの街に入っていく道路に分岐してから分かったこと。バスの運転手かなり強引。片側2車線の道路なのだが、そんな車線は無視して道路のど真ん中を走って次々と車を抜こうとする。抜かれる車が遅いというわけでは無い。ついて走っても問題ない速度で流れているのに、とにかく抜ける隙があったら前に出よう、という感じで、けっこう怖い。
 乗っているのが大型バスだからそれでも、ぶつかったとしてもこちらがケガをする感じではないが、これがロット・トゥーなら怖くて目を開けられないかもしれない。折しも帰国後にアユタヤに向かった日本人観光客を乗せたミニバスが事故って5人が死亡する事故があった。やはりタイの交通事情は日本とはずいぶん違う。後に知ったのだが、タイ人は半分ぐらいしか運転免許をもってないとのこと。残りは堂々たる無免許運転らしい。

 長いバスの旅が午後4時前に終わる。バンサパンはグーグルで何度も確認していたバンサパンの駅前にあるバス停に到着する。バンサパンの駅前には切符売り場があったので、ここで帰りの切符を確保しておくことにする。なんといっても今朝は早々と切符売り場に行ったのに9時半のバスだった。結構利用者は多くてすぐに満席になる事実が分かったので、早く座席を確保できるならそうしておきたいと感じた。
 バンコクへ戻る日は本当は早い時間のバスを利用したいと思っていたが、早すぎてバス停に来れないでは困るので、妥協して29日(日)朝9時半のバスを予約することにした。
 ここからコ・タル・アイランド・リゾートの「メインランドバンガロー」まではタクシーで移動するつもりにしていた。周りを見回すとタクシーらしい車が見られない、一抹の不安がよぎる。
 しかし、お腹が空いていたので、とりあえず何かを食べに行くことにした。大通り沿いにあるイタ飯屋に入って、サラダとステーキを注文して食べる。ステーキは180バーツ。日本ではありえない価格で提供される。日本では如何に高い肉を買わされているかがこうしたところで実感できる。日本で食べ物が高いのは、「安全」とか「安心」とか言われるが、単に保護経済で関税が高いから、が大きな理由だろう。関税を下げたからといって不衛生な食品が輸入されるわけでは無い。多くの日本人は騙されたままの状況がずっと続いている。
 サラダはシュリンプのサラダを注文した。大きな器に山ほどレタスが載せられていてその上にシュリンプが乗っている。生野菜をたくさん食べることが出来た、結構なサラダであってバンコクで食べたスパイシーサラダとは全然違うもの。生野菜に普通にドレッシングをかけて食べる。

 お腹がいっぱいになったので、タクシーを拾って宿に向かうことにする。
 しかし、なかなかタクシーが通らない。街一番の交通量と思われる交差点に立って、10分ぐらい通りを眺めていたが、タクシーらしい車は1台も通らない。そのうち、その角にある肉まん屋の主人が話掛けてきた。彼は英語が話せた。

 「タクシーを探している」
 という説明に対し
 「この街にはタクシーはないよ」
 と。

 タクシーがない! どうやって宿まで行くの? これは考えていなかった。
 宿までは10キロぐらいは距離がある。まあ歩いて歩けない距離ではない、とは言うものの大きな荷物を背負って10キロ歩くには、もう夕日が落ちる直前、とても困った状況になっているのは確か。仮に今夜この辺で宿を探して泊ったとしても、明日の朝移動する手段がない、という状況が好転するわけでもない。
 困った顔をしていると、このご主人が助け舟を出してくれた。
 ちょうど肉まん屋の姉が仕事が終わるので迎えに来てもらう、との話でまとまる。
 旅は何とかなるものだが、こういう帰結は想定外だった。
 姉の夫と思われる人が迎えに来てくれて、途中で彼の家に寄り姉と娘が乗り込んできた。彼女らは外国からのお客を珍しく思ったのか色々と話を掛けてくれる。日本にも行ったことがあるそう。マツダの工場で働いていたらしい。そんな話が弾みながら、無事にバンガローまで辿り着く。彼らもこのバンガローに来る機会も滅多のあるものではないのだろう、建物を見たり、海の向こうに見えるコ・タル島を見て楽しんでいる。お礼に200バーツを渡した。タダより高いものはない。

 バンガローに着くと、明日の朝の朝食が出るとのこと。食事はインクルードされていなかったので朝食が提供されるという事実には大変助かる、という思い。このバンガローは街から10キロぐらい離れている、当然だが近くにセブンイレブンはない。朝食は8時半に決める。その後10時に船が出るらしい。あっという間に辺りは暗くなりベットに入って休むことにする。お休みなさい。

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 バンガローのお部屋です。清潔で快適な一夜を過ごすことが出来ました。ただ、洗面台の水が栓を押している間しか出ない。顔とかどうやって洗うの? みたいな感じでこれだけは不便を感じました。 シャワーにはバスタブはなく、備え付けのシャンプー使って頭を洗いました。
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