熟年交際のススメ
著者 西原 理恵子
都会の上空を飛ぶヘリ。
「イエス!高須クリニック!」の社長とアラブ人らしい人々。
の、中の、二人目に映る女性がサイバラさんだ。
頭に黒い布を巻いている。
私が 彼女を知ったのは「パーマネント野ばら」という漫画。
これがまあ、シッチャカメッチャカ。
きつい大阪弁に きつい生き方にきついロットで巻いたお地蔵さんみたいなパーマ。
の、オバちゃん達のやり取り。
でも、なんとなく 心惹かれて捨てられず、ずっと私の本棚にある。
娘からは「何がいいのかわからない」と酷評。
次に見たのは、週間新潮の1ページ。
お、この絵は!!
元外務省職員でロシア通 、北海道の政治家がらみの事件で共に逮捕され、今は作家の「佐藤優(まさる)とサイバラさんは 二人で新潮からコラムのページを毎週貰ってた。
すごーい 大出世
しかし、パーマネント野ばらが こんなにしっかりした考えを持ってたとは、、、
そのうち、高須社長と交際しているという噂が、、、
ほへえ
サイバラさんの高校生の息子さんは、
学校で友達から「おい、高須」と呼ばれたり
「母ちゃんの彼氏、大金持ちなんだから何でも買ってもらえよ」と言われたりするらしい。
しかし、彼女は言う。
今まで頑張って漫画を書いてきたから こうして付き合えるんです。
私の本が売れるから 対抗して彼も本を出したけど売れなくて。知り合いが5000万宣伝費かけたら売れたと聞いて 宣伝費1億かけたけど売れなかった。私、初めて聞きましたよ。1億をドブに捨てる音。
「ドブんって」
二人は対等なんだ。
サイバラさんは、彼に甘えて 「あれ買って これ買って 」の女性ではない。
彼から「欲しいもの買って、請求書回せばいい」と言われても 「欲しい物は自分で買う」とあっさり言う。
ただ、新潮のコラム、難しい題材の時は彼に助けてもらうらしい。
「すみません。かっちゃん(高須社長)がゴーストライターです」
私はそれで 高須社長の知識量、考え方を見直した。あの佐藤優に引けをとらないとは。
医者である彼は、サイバラさんに 言うそうだ。
「僕達は遺伝子の舟に乗っているんだよ」
母が認知症を患い、誰よりも頼りにし、可愛がっていた私を憎むようになった現在、この言葉は重い。
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