来年の秋のクラシックの来日オケがちょっと決まりつつある。
テミルカーノフのサンクトペテルブルク・フィルとティーレマンのシュターツカペレ・ドレスデンが気になるところだが、ティーレマンのプログラムはシューマンの交響曲集ということでちょっとあまり食指がすすまない。
むしろ今年来日しなかったウィーン・フィルが来年は誰の指揮でやって、プログラムがどんなになるかのほうがちょっと気になりますかな?
9/2の土曜は仕事がハネたら初台に。
この周辺にはうまい鰻屋があるのだが・・・・
と毎度思うのだが、芝居やコンサートの開演時間に間に合わなくなるので泣く泣く今回もあきらめる。
ワーニャ伯父さん @ 新国立劇場小劇場
シスカンパニーがケラリーノ・サンドロヴィッチ演出によるチェホフ作品のシリーズの3作目(あとは「桜の園」だけですな)
前2作がコクーンだったのに対し今回は新国の小劇場ということで舞台が身近に感じるとともに緊張感も強まる。
基本的にチェホフの作品は淡々としているものが多く、ともすれば鑑賞中に眠ってしまいがちだが、いままでケラさんと三谷幸喜の演出したものはどこかしらアクセントをつけてくれて見応えのあるものに仕上げてくれる。
今回のワーニャ伯父さんも終盤の畳み掛けはなかなかでした。
もっとも8月のこの芝居の稽古中に新宿ロフトで行われたINU-KERAに宮沢りえちゃんがゲストで参加した際にケラさんもりえちゃんもこの作品は起伏がない・・・と難渋しているところを吐露していましたね。
稽古初日のホンの読み合わせでも終わった時にみんなケラさんの方を「これ、どうしたらいいの?」って目で見たそうな。
(稽古見学に来ていたりえちゃんの娘も「つまんない・・」と言って帰ってしまったそうな)
役者がシスカンだけに脇も含めて芸達者なものを揃えたアンサンブルでした。
段田さんは頑固なワーニャを十分説得力のある芝居で演じていたし、
宮沢りえちゃんは魅力あふれる夫人を貫禄をもって演じていた。
しかしこの芝居で一番光っていたのは黒木華でしたな。
このひとは映像もすごいが、舞台の方がもっと圧倒感のある芝居を魅せてくれる。
昨年の「るつぼ」の狂女、今年2月の「お勢登場」での悪女・・・と毎度観るたびに
この若さでいくつ演技の引き出しを持っているんだ・・・と感心しますし、ちょっとここ最近では目が離せない女優さんになりましたな。
ちなみに先日のINU-KERAでケラさん曰く今回の「ワーニャ伯父さん」は本物の鳥を使っているのだが、その鳥が毎度予想外に鳴くので芝居進行が毎度困ったそうな。
段田さんは「なんで本物なの・・・?」と言ってたそうだが、りえちゃんが頑として「本物じゃなきゃダメ」と押し切ったそうな。
ちなみにケラさん曰く次の「桜の園」は東京オリンピックの年になるそうな。
作:アントン・チェーホフ
上演台本・演出 : ケラリーノ・サンドロヴィッチ
ワーニャ:段田安則
エレーナ:宮沢りえ
ソーニャ:黒木 華
アレクサンドル:山崎 一
ミハイル:横田栄司
マリーナ:立石涼子
テレーギン:小野武彦
<ギター演奏> 伏見 蛍
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