「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でアカデミー主演男優賞にノミネートされたマイケル・キートンが、マクドナルドの創業者レイ・クロックを演じる、実話をもとにしたドラマ。1954年、シェイクミキサーのセールスマン、レイ・クロックに8台もの注文が飛び込む。注文先はマックとディックのマクドナルド兄弟が経営するカリフォルニア州南部にあるバーガーショップ「マクドナルド」だった。合理的なサービス、コスト削減、高品質という、店のコンセプトに勝機を見出したクロックは兄弟を説得し、「マクドナルド」のフランチャイズ化を展開する。しかし、利益を追求するクロックと兄弟の関係は次第に悪化し、クロックと兄弟は全面対決へと発展してしまう。キートンが主人公クロックを演じるほか、妻エセル役をローラ・ダーン、マクドナルド兄弟役をニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチがそれぞれ演じる。監督は「しあわせの隠れ場所」「ウォルト・ディズニーの約束」のジョン・リー・ハンコック。(映画.comより)
件の映画が田舎にも降りてきました!たったの2週間ですが、これは見ておかなければ!ということで、行ってきました。結構入ってましたね。田舎に住む人々も、「あ!」と思ったのでしょうね(笑)。
それにしてもすごい映画でした。その勢いというか、貪欲さというか。映画の後半は息が詰まるほどの攻めの展開でした。前半はそうでもないんです。マイケル・キートンは、冒頭からアグレッシブですが、マクドナルド兄弟が身の丈で成功させたハンバーガー店のお話は、さすがの一言で、失敗を重ねながらも創意工夫を凝らせてゆく様は圧巻でした。最終的に、お店のスタッフが、「最低限のスペースで」「お互いが邪魔にならないように」動けて、「最速で」「安価なハンバーガー」を作って客に渡し、「客が銘々に」「車内やベンチで」「自由に食べる」スタイルを確立して行く様は目を見張ります。「こんな才能、絶対にないわ」と思いました。それでいて、ポテトの揚げ具合やシェイクのミルクなどにはこだわりもあるのです。それまでは、広い駐車場を用意し、ウェイトレスが車まで運ぶのが当たり前だったため、「待たされる」「間違ったものが届く」のが日常茶飯事でした。このマクドナルド兄弟のスタイルなら、たとえたくさんの人が並んでいても、サクサク進み、メニューは3種類、注文とほぼ同時に渡される・・・当時は画期的だったに違いありません。
彼らのこだわりに目を見張った野心家マイケル・キートン。「これはいける!」当然そう思います。自分たちの目の届く範囲で、身の丈でやれればよかった兄弟と、大もうけをたくらむキートン。少しずつ齟齬が生じてくるのは時間の問題だったのです。
もっとも、キートンだって最初からうまくやったわけではありません。最初は、出資してくれる人なんて見つかりませんし、客がつくようになっても、なぜか利益は出ないのです。冷凍庫の電気代が一番大きいとか、いろんな問題点を見つけたり、誠実な人間を見込んだら、背景を問わず採用して真面目に働く姿勢を評価したりと、キートンもあらゆることをやってのけます。広がるフランチャイズに、野心のある会計士が自らやって来て、「これだけの人が並んでいるのに、ボロ儲けしていないのなら、やり方が間違っている」と指南してくれたり。そしてアメリカ一のフランチャイズとなってゆくのです。兄弟とは袂を分かつことになりますが。
それにしても、マイケル・キートンはアグレッシブでした。成功するためには、あれくらいでないとダメなんでしょうけれど、後半は見ているこちらの息が詰まるかと思うほどでした。すごい映画でしたねぇ。それにしても、キートンは中年になってから、なんでこんなにアグレッシブな役ばかりするようになったのかな。「バットマン」だった頃が少し懐かしかった私でした。
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