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2017年09月21日17:53

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ヴェローナの巨大なアレーナでナブッコの合唱に圧倒される

イタリー旅行4日目はヴェネツィアから列車でヴェローナへ。
ここはちょうどヴェネツィアとミラノのちょうどまんかかくらいのところ。
ここに3日間だらだらと滞在しました。
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ヴェローナはロミオとジュリエットのモデルとなった街でもありあり、ほかに同じシェイクスピアの「ヴェローナの二紳士」の舞台にもなっています。
しかし今回の目的はここにある古くからある円形闘技場を用いたオペラ、アレーナ・ディ・ヴェローナがお目当てでした。
ここはヴェルディ生誕100周年の年(1913)に指揮者のトゥリオ・セラフィンらが中心となって始めて2つの戦争を挟みつつもほぼ毎年開かれております。

ヴェローナのポルタ・ヌオーヴォ駅に着いたらタクシーでアレーナの周囲に予約した宿に直行。ちなみにオペラの時期は宿がすぐいっぱいになるのでオペラのテケツをおさえる前に半年以上も前に予約しました。

荷物を部屋にほうりこんだらそのままヴェローナの街を散策。
最初にジュリエットの家。
ものすごく観光客でいっぱいであり2階のバルコニーからちょうどロミオとジュリエットの舞台のような位置関係になるのですな。
(翌日ロミオの家にも行きましたが、そこはあんまり人気はなかったです)
ちなみにジュリエット像はものすごく観光客の手によりすり減りまくっていました。
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そのあとお昼を食べにネットで調べた目抜き通りを一本路地に入ったところにあるBottega Viniというお店に入りました。
ここはしっかりと食事をとることも可能ですが、カウンターにあるバゲットにアンチョビなどをのせた軽食(全部2ユーロ)をあてにワインを傾けることができます。
そして何と言っても黒板いっぱいに書いてあるグラスワインの数々が魅力的。
ちなみにこの日はフランチャコルタとソアーヴェをいただきましたが、ソアーヴェというと日本ではなんかベショベショした安っぽい白ワインというイメージでしたが、この日いただいたのはそんなイメージを払拭するもので素晴らしかった〜。
結局3日ともお昼はこのお店に通ってしまいました。

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とりあえずアレーナと宿の位置関係を・・・と思いアレーナの周囲をぐるぐると周りましたが、ちなみにアレーナの周囲には翌日、翌々日の巨大なセットが無造作に置かれていました。
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一旦宿に戻って昼寝をし、夜遅くになってからアレーナへ。
先に宿の近くの店でカルパッチョとバジルのパスタで腹ごしらえしたのちにオペラ鑑賞へ。

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ナブッコ @ アレーナ・ディ・ヴェローナ

初日はヴェルディ初期のオペラ。
このオペラは古代バビロニア王国と虐げられたヘブライ人を舞台にしたもので、
創られた当時イタリーは統一運動の最中もあり、北イタリーを支配していたオーストリア人と支配下におかれたイタリー人になぞらえた部分もあり評判をとったものですが、今回の演出はまさにそのイタリー統一運動中のオーストリア人とイタリー人の扮装をさせてのものであり、途中有名な合唱「行け、我が想いよ、金色の翼に乗って」のときにはセットのオペラハウスで劇中劇としてヘブライ人の格好をした合唱団がするというものでした。
合唱が終わるとヴィスコンティの映画「夏の嵐」の冒頭のようにオペラハウスの天井桟敷から運動家が統一運動のびらをばらまくというものでした。

指揮者とキャスティングは2ヶ月以上の公演のため複数ありますが、
この日の指揮者はイスラエルの名指揮者ダニエル・オーレン
登壇とともに客席からマエストロ!!の声がそこかしこからありました。

タイトル・ロールはガグニーゼ。
ちなみに会場で売られていたパンフではこの日のナブッコ役は違うひとだったはずなのに・・・どちらにせよガグニーゼのほうが安定したバリトンなのでよかったです。
ちなみに翌日以降もキャストがパンフと違うものが多く、その辺はやはりイタリーっぽいと言ってしまえばそれまでなのですが・・・・
(ウェブサイトが一番正確でした)

女声ではフェネーナ役がスグレダーゼが出ておりこちらもよく通るソプラノで素晴らしかったのですが、何と言ってもアビガイッレ役のブランチーレのソプラノが圧倒的で表現力もしっかりあり印象的でした。

でもこのアレーナの公演では一際すごかったのは合唱。
とにかく通常のオペラハウスよりセットも巨大なのですが、合唱とエキストラの数も半端ないくらい多く、その舞台いっぱいの数から出る合唱は他では得難いものでした。
この日の「行け、我が想いよ、金色の翼に乗って」、
翌日のアイーダの凱旋行進曲、
翌々日のトスカのテ・デウムどれも力強く素晴らしく、この合唱だけでもここに来た価値はありますな。

ちなみに「行け、我が想いよ、金色の翼に乗って」はイタリーのオペラハウスでおなじみなようにアンコールで2度続けて歌われました。



Verdi "Nabucco"

Conductors:Daniel Oren
Director and Costume Designer: Arnaud Bernard

NABUCCO: George Gagnidze
ISMAELE:Rubens Pelizzari
ZACCARIA:Rafał Siwek
ABIGAILLE:Susanna Branchini
FENENA:Nino Surguladze
HIGH PRIEST OF BELO:Nicolò Ceriani
ABDALLO:Paolo Antognetti
ANNA:Elena Borin

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