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2017年09月11日10:28

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かんべえ先生(吉崎達彦)の不規則発言 9/2〜9/9・・・全てコピペ


<9月2日>(土)

○ブライトバートニュースをチラ見するようになって久しいけれども、先週のこの記事( http://www.breitbart.com/big-government/2017/08/24/virgil-protecting-american-sovereignty-big-techs-globalist-corporate-power/ )が印象に残っている。


●Virgil: Protecting American Sovereignty Against Big Tech’s Globalist Corporate Power


○GAFA叩き、という主張が面白い。GAFAとは何かというと、経済産業省( http://www.meti.go.jp/main/60sec/2016/20160928001.html )が目の敵にしているIT巨大企業4社のこと。


デジタル市場の巨大企業、Google、Apple、Facebook、Amazonは、その頭文字でまとめて「GAFA」と呼ばれることがあります。このGAFAが提供するサービスの上で、販売や広告が行われていることから、このGAFAは「基盤を提供する者」という意味の「プラットフォーマー」とも呼ばれます。


○そのために昨年末、「官民データ活用推進基本法案」なんてものを作ったりした。日本政府はかつて高度成長期にIBMを恐れたように、今はGAFAを警戒している。彼らによるビッグデータ占有が心配だからである。それにしても、昔だったらマイクロソフト社も入っていたのにねえ。最近はとんとお声がかからなくなりました。

○ところがトランプ支持者たちは、それとは全く別の文脈でGAFA叩きを始めそうである。グローバリストの巨大企業の手から、アメリカの主権を守らなければならない、というのである。


From MAGA to GAFA

So now we live in a country where the big tech companies can pretty much do as they please. Let us count the ways: They don’t pay much in the way of U.S. taxes, preferring to stash their cash offshore; they often pay only serf wages, even as they trample the middle class and Main Street; they agitate against heartland industries; they disdain U.S. sovereignty; they have even been accused of shielding terrorists and child pornographers, even as they have sought to reject anti-jihad groups.


○ちなみにMAGAとはMake America Great Againのこと。トランプ政権とシリコンバレーは、もともと相性が悪かったけれども、このまま全面対決まで行っちゃうかもしれない。これはこれで、トランプ支持者が喜ぶネタじゃないかと思う。なにしろ昔、アメリカにはスタンダード・オイルと闘ったセオドア・ルーズベルト大統領という前例もありますから。


<9月3日>(日)

○NHK杯トーナメント、森内九段対藤井聡太四段。普通であったらただの2回戦だけれども、十八世名人の資格保持者との対局ということで、本日は特別の扱いの生放送+時間枠延長。NHKもさすがにこんなおいしい勝負を見逃しはしませんな。おそらくこの番組としては、史上空前の視聴率だったのではないか。

○結果は94手で藤井四段の快勝。というか、森内九段ほとんどいいところなし。30分以上残して長い長い感想戦となってしまった。見ているところだが、まったく盛り上がらず。かなり序盤から劣勢を自覚していたようで、元名人がこれではいかんだろう。周囲がやたらと気を使っていて、これは本人にとってはほとんど拷問かもしれない。

○今日は森内先手で矢倉戦。藤井四段、「今日は森内先生に矢倉を教わりたいと思っていました」と優等生の答えをしていた。が、後手・藤井四段の急戦仕掛けになすすべなし。これではもう矢倉戦は誰も指せなくなってしまうかも。後生畏るべし。森内九段、感想戦中何度目かの「どうやっても勝てない」との言葉に、見ていてこみ上げるものあり。うーむ。


<9月4日>(月)

○昨日は午前は将棋、午後は競馬に熱中していたら、夕方まで北朝鮮の核実験に気がつかなかったのである。うーん、これはいかんぞ。弾道ミサイルなんてアナタ、所詮は隕石みたいなもんであって、たいした脅威ではないんです。島根県に落ちても、東京都であっても、そんなに怯えるほどのことはない。ところが核兵器が搭載されていた日には、目も当てられない。なおかつ、まったく空気を読まない相手が一直線に向かってきている、というのがおっかない。

○かの国の指導者は、「核を持たない相手は格下」と思っていて、もはや日本も韓国も眼中にはないらしい。アメリカに喧嘩を売り、中国を怒らせ、天にも舞い上がらんばかりの心意気のようである。さて、どんな仕返し方法があるのか。石油を止める、というのはちょっと難しそうで、サイバー攻撃は効かないらしい。

○本日は大阪へ。関西経済同友会さんの勉強会講師。反グローバリズムとポピュリズムの時代がどうのこうの、という演題で、いつものトランプ政権話。時節柄、北朝鮮問題が気になるところなれど、ハリケーン・ハービーの被害がカトリーナを超えるかもしれないとのことで、今のトランプさんはそれどころではあるまい。現地では、「今こそテキサス魂を発揮するときぞ( https://www.axios.com/the-spirit-of-houston-2481031949.html )」とばかりに自助と共助の精神を発揮しているとのこと。ほとんど東日本大震災の時の東北スピリッツのようである。

○災害の時は、右も左もない。こういうのがアメリカのいいところで、「シャーロッツビル」(白人優越主義者の暴動事件)と「バークレー」(無政府主義者の暴動事件)は、「ヒューストン」に結びつけなければならない、というワシントンポスト紙のコラム( https://www.washingtonpost.com/opinions/liberals-and-conservatives-must-stand-together-against-the-extremes/2017/09/01/14410c90-8f36-11e7-8df5-c2e5cf46c1e2_story.html?utm_term=.3bf89ef6009b )に、たくさんの「いいね!」を献上したい。

○それにしても、カトリーナが2005年、サンディが2012年、ハービーが2017年と、「100年に1度のハリケーンが」がかくも立て続けに到来するということは、やはり地球温暖化は進んでいるのだろうか。カトリーナの被害総額が1100億ドル(12兆円!)で、ハービーが1900億ドルとの試算もあり。他方、このお蔭で議員さんたちが皆、債務上限の引き上げと暫定予算に反対できなくなった(被災地救済と抱き合わせになるから)、というから何が幸いするかわからない。ちなみに今日のアメリカはレイバーデイで、明日からは連邦議会が再開されます。

○結論として9月もいろいろありそうですぞ。こんなことで忙しくなるというわが身も腹立たしい。はてさて。


<9月5日>(火)

○今日はニュージーランド大使館にてラウンドテーブル。渋谷区神山町の麻生太郎氏邸宅のお隣。すばらしい日本庭園をバックにディスカッション、そしてランチ。

○考えてみたらニュージーランドとのお付き合いは最近はややご無沙汰気味なんだけど、通算ではかれこれ20年近くになる。南半球から世界を見ると、なるほどこんな風に見えるのか、という発見を与えてくれる貴重な存在である。ここ数年は「TPPをどうやって実現するか」ということばかりを語って来て、それがトランプ政権でアメリカが抜けてしまい、今は「TPP11をどう進めるか」が両国間のテーマになっている。

○その昔、日本は貿易自由化ではとっても腰の引けた情けない国であり、周囲が押し切ってくれるのを待っているだけの存在であった。それがこの5年ぐらいで目覚ましく変身し、今ではTPP11の交渉を主導するまでになっている。先般は日EUの経済連携協定も大枠合意に至った。今や日本が自由貿易の推進役である。世の中変わったものだ。

○本日の参加者である慶応大学の渡邊頼純先生に、「日EUって、日本が農産物で譲って、自動車で攻めたわけだから、金額的にはボロ勝ちなんじゃないですか?」と聞いたら、「ああ、そりゃそうですよ。でもそれを言ったら、今までの日本のFTAはみんなそうですなあ」。農産物を守って工業製品で攻める。そりゃあ後者の方が圧倒的に金額は大きい。なぜ、こんなことを今までやらなかったのか。コロンブスの卵である。

○それからキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁さんが言っていたんだけど、「日本は生乳をアジアに輸出して、チーズなど乳製品は輸入すればいいと思う」。なるほど。地産地消にこだわるよりも、その方がよっぽど効率が良くなるのではないか。アジアで北海道ほど酪農に恵まれた土地はまたとないし、逆にカマンベールチーズを日本国内で作らねばならない理由はどこにもない。

○先月、斎藤健農水大臣の執務室を訪れたときにしみじみ感じたのだが、日本の農政はすっかり変わったなと。だって当選3回で、元経産官僚の斎藤さんが農水大臣ですぜ。ほんの10分程度で失礼したけれども、斎藤さん、「次は水産業の改革が課題です」と言っていた。世の中はどんどん先に進んでいる。

○本日のランチで出たNZワインは下記の2点。今度、自分で買って来ることにしたいですな。

●白:Lawsons Dry Hills Marlborough Sauvignon (Blanc 2015)

●赤:Martinborough Vinyard Te Tera (Punot Noir 2014)


<9月7日>(木)

○午前中、某外資系証券さんのセミナー講師を務める。場所は六本木のグランドハイヤット。終わって外に出てみると、小雨に濡れた欅坂がなんだかいい感じである。そこで、のろのろと坂を下りてみる。

○この辺を歩いていると、いかにも「バブルの日々」という記憶が蘇ってくる。10年くらい前に、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」に出ていた頃は、番組が終わってからいつも関係者一同がこの辺でランチをしていた。昼間からお酒も入って、とっても豪勢だったのである。あの頃の地上波は、おカネ使えたんだろうなあ。まことに古き良き時代であった。

○考えてみれば、今でも六本木ヒルズの一角には「すきやばし次郎」の支店があったり、Kenzo Estateの店があったりする。そういえば昔、この辺の人気店で買ったチョコを家に持ち帰ったものだが、確か6000円もしたんだよなあ。今はもう見当たらなかったけど。

○ということで、坂の下にある麻布十番交差点のシンガポール料理の店に入って、ひとりで海南チキンライスを食べて帰ってきたのであった。昼間からシンハービールを飲んでしまったのは内緒である。


<9月8日>(金)

○どうにも名前を覚えられない人がいる。年のせいもあるから仕方がないのだけれども、政治家で言えば今大騒ぎになっている山尾志桜里さんという人がそうですね。個人的には「保育園落ちたの人」と覚えてましたけど。フルネーム(特に漢字が紛らわしい)もここに書いておけば、後で検索すればちゃんと思い出せる。ということで、この場で言及しておきます。

○つくづくダメな人なんだなあ、と思います。だって前原新代表から幹事長就任の打診を受けて、そのまま引き受けちゃあダメでしょう。自分自身の危機管理ができない人が、党を守る役職に就けるわけないじゃあないですか。幹事長に正式に就任してからこのスキャンダルが出たら、いったいどうなっていたことでしょう。そんときは記者会見だって、逃げられませんよ。民進党という政党は、こういうところが鍛えられてなくてつくづくダメだなあ、と思います。

○メディアというものは、有名人の悪さは大概知っています。でも、書かないことはいっぱいある。だってニュースバリューがないから。「五体不満足」の人の女癖の悪さだって、ちゃーんと知っていた。でも、書かない。選挙に出るというから、書かなきゃいけなくなった。仮に野党から出馬していたら、書かなかったかもしれないけれども、自民党から出るなら遠慮なく書きますわな。知らぬは本人ばかりなり。

○今度の山尾さんだって、民進党の幹事長指名を受けなかったら、週刊誌ネタにはならなかったかもしれない。そういう意味では、前原さんは相変わらずセンスが悪い。何でそんなに筋の悪い人を選びましたかねえ。幹事長に他の誰を選んでいても、民進党へのダメージは今よりは少なかったはず。これはやっぱり、最後の党代表になる運命なのでしょうか。

○民進党の内部から足を引っ張る人が居た、と言って怒っている人も居る。それも論外。身内の足を引っ張らない組織なんてあるわけないでしょ。まして政党ですぜ。政治家はいつも嫉妬の大海を泳いでいるようなもの。「ほめられて伸びるタイプ」なんて、少なくとも政治家にはあり得ない。「せっかくの女性議員なのに」って、そりゃあ贔屓の引き倒しってものです。稲田さんだって、同じことを言ってた人はいましたがな。

○もちろん不肖かんべえは、他人の不倫疑惑を責めるような人格者ではございません。ハッキリ言って、プライベートなことには興味ないです。何をされようがどうぞご自由に。でも、脇の甘い政治家は嫌いです。そして幹事長を決めるのにドタバタするような政党が、天下を取って組閣ができるとも思いません。代表選挙から今日で1週間。「あ〜あ」という思いが尽きません。


<9月9日>(土)

○今宵はBS-TBS『週刊報道Biz Street』へ。読者の皆さま、これだけは知っておいていただきたいことがあります。

○本日のテレビ局は早朝から、「いつJアラートが鳴るか分からない」という状況で仕事をしておるのです。鳴ったその瞬間、番組は停止ですから。特番の用意がされているようですが、だからと言って番組関係者がその場で帰っていいわけでもない。「鳴ったらその時は、よろしくお願いしますよ」と脅かされる。そりゃあミサイルは朝飛ぶものであって、さすがに夜はないでしょー。でも、相手は北朝鮮ですからねえ。

○そこでハッと気がついたが、週明け月曜朝はワシは「モーサテ」出演で、それは9月11日だからミサイル発射の「危険日」なんですねえ。(同時多発テロ事件の記念日+国連安保理で対北朝鮮追加制裁の議論あり)。そっちも洒落にならないよねー。あっこさん、大丈夫でしょうか。先日の8月29日はトラウマだと言ってましたけど・・・。

○「北朝鮮のミサイルなんて、空から隕石が落ちてくるようなもの。おそるるに足りず」と言いふらしているのですが、この隕石、マスコミ関係者にとってはまことに憎い相手なのであります。金正恩委員長殿、あなたいい死に方しないよ。用心なさいまし。

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