■山行概要
◆【奥秩父】
大菩薩嶺(2057m)
◆2017/7/23(日)曇りのち雨、気温16℃(登山口)/13℃(山頂)、全備重量15.6kg
◆所要時間5:00(コースタイム3:05)、累積標高差約477m、歩行距離7.2km
◆7:50/上日川峠(標高1580m)着⇒8:05/登山開始⇒8:25/福ちゃん荘(標高1700m)
⇒唐松尾尾根へ(途中降雨のためレインウェア装着で10分小休止)⇒9:35/雷岩
(ここで9:45まで小休止)⇒9:55/大菩薩嶺(標高2057m)登頂⇒10:05/雷岩(ここ
で10:10まで小休止)⇒10:35/賽の河原(大菩薩峠休憩舎で10:55まで中休止)⇒
11:05/親不知の頭⇒11:15/大菩薩峠(標高1900m、ここで11:25まで小休止)⇒
11:50/富士見山荘⇒11:55/福ちゃん荘(標高1700m、ここで12:55までお昼休憩)
⇒13:05/上日川峠(標高1580m)へ帰還
大菩薩嶺に行ってきました。
大菩薩峠ってあるじゃないですか。検索すると必ず出てくる有名な写真のやつ。大菩薩嶺が本来の山で百名山の一つなんですが、山よりも峠の方が有名という。そもそも山でも岳でもなく「嶺」って表現は珍しいですよね、そしてクローズアップされる「峠」。ずっと気になっていて、いつか行かなくては、と思っていたのです。が、あの近辺の地理がよくわからないというか土地勘がないというか。地図も大菩薩嶺だけで独立したマップがあるくらいで、自分の中では「奥秩父のそばのよくわからないエリア」ってイメージだったんです。
で、7月。貴重な空き時間を無理やり組み合わせて何とか山行予定を入れていたのですが、雨のせいでことごとくが没。前の日記でも書きましたが、海の日の三連休は八ヶ岳の予定が没に。でも8月の頭に上高地から涸沢を日帰りでピストンする企画に参加の予定だったので、ま、いっか、と思っておりました。ところが諸事情により日程が7月最終週に変更。当然この日程だと自分は参加NGでして、このままだと7月・8月は山に行けなくなってしまう！最後に山に行ったのが6月頭の箱根外輪山なので、実質2ヵ月近く山に行ってない。そしてこのままだと3ヶ月くらい行けなくなってしまう可能性が！
これはイカン！山エキスを補充しなくては。本年4月以降、かみさんが病院を移ったことで土曜日が通常の勤務日になってしまったのね。すると突発的に何かやろうとすると日曜日しか自由時間がない。まあ日曜日に日帰りで山に行くのはよいのですがこの季節、近場の低山は暑くて無理。すると近所の丹沢や奥多摩は対象外となる。あとは奥秩父・八ヶ岳・南アルプスの南部とか前衛峰となるが、日曜日日帰りだと移動時間的に八ヶ岳と南アルプスはあり得ない。消去法的に詰めて行くと奥秩父となる。
実は毎年夏にこうやって悩む時期がありまして、昨年は車で大弛峠まで行って前国師・国師ヶ岳・北奥千丈ヶ岳に登りました。
コレ↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1954708411&owner_id=5956264
一昨年も同様に車で大弛峠まで行って朝日岳と金峰山に登りました。
コレ↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1946316470&owner_id=5956264
スタート地点が何せ2360mもある峠ですからね、北奥千丈に至っては奥秩父の最高峰ってことで標高は2601m！そりゃあ真夏でも下界よりは涼しいですわな。でもまた同じ所に行ってもなあ。どこか日帰りでサッと行ってサッと帰ってこれるハイキングレベルの山で標高2000m以上の山は無いかしら？と思案していて、ふと頭に思い浮かんだのが今回の大菩薩嶺だったんですね。何せ思いついたのが木曜日あたりです。地図を購入して車でのアプローチや登山ルートを調べ出したのが金曜日。土曜日は午前中が歯医者で午後は先週に引き続き学校(今回は保護者会ではなく担任の先生との個人面談)。日曜日をフルで使うことを想定して、家の用事(掃除とか買い物とか)も土曜日中に全て済まさないといけない。で、山の支度を始めたのが夜10時過ぎ。こんなバタバタで山に出かけるのは久しぶりです。
天気はまたこれがね、前回の八ヶ岳の時のような感じで困ったものです。週頭は週末快晴予定。週中からガラッと予報が変わって雨になる。でも土曜はダメだが日曜・月曜は快晴の予報！だったのに土曜夜には「日曜は午後から下り坂」に。でも今回、昼過ぎには下山するプランのため全然気にしておりませんでした。
さて山行当日。朝は4時に起床。結局3時間くらいしか寝れなかった。まあいつものことなんですがね。4時半には車で出発しようと思うが、ナビの検索で目的地が全然出てこない。これは参った。広域にして大菩薩湖を見つけ、何とかロッヂ長兵衛を見つけて近くの林道をゴールに設定。
この作業で30分のロス。5時丁度に横浜を出発。渋滞もなく順調に高速を飛ばし、中央道の勝沼ICで降りて林道を上がって行く。目的の駐車場には7:40に到着。渋滞無しでぶっ飛ばしても2時間半では着かなかった。やっぱ遠いわね。ちなみにこの時間でも120台キャパのある駐車場のラスト4台目でした。あと10分遅かったら入れないとこだった。
大弛峠と違い、バスが通っているので車はここまで混まないんじゃないか？と予想していたのだが、甘かったです。雨予報の日ですらこんなに沢山来るってことは、晴天時は一体どうなってしまうのか？時間が勿体無いのでササっと支度して8時過ぎには行動開始。ロッヂ長兵衛の右に入る。ここから福ちゃん荘までは山の中と車道、どちらも通行可。折角なので左の階段を上がり山の中を往く。ほぼコースタイム通りで福ちゃん荘に到着。あたりはガスで真っ白だ。これはもう降り出すのは時間の問題だ。小休止は取らずに分岐を左へ、唐松尾尾根に入る。
標高を上げて行くと雨が降り出した。予報では午後からとのことだったが残念、9時前にして崩れ出す。ただ樹林帯の中なので、雨音はするがさほど濡れるわけではない。樹林帯を抜けて岩エリアに出る。ダメ。雨ヒドイ。一旦大きな木の下まで戻り、レインウェアを装着。ザックカバーを付けて再び歩き出す。程なくして雷岩に到着。ここは雨よりも風が強い。晴れていれば素晴らしい眺望であるのは一目瞭然。時折風で目の前のガスが晴れ、正面に富士山が見え隠れする。眼下はモコモコとした雲海で、その上に富士山が突き出している感じ。見えるのは本の一瞬で、見えてからカメラを出すともうガスに隠れてしまう。しばらくシャッターチャンスを狙うもさっぱりなので、肝心の大菩薩嶺往復に出かける。雷岩からは片道10分の行程。山頂の証は林の中にひっそりと立っていた。記録撮影だけ済まし、雷岩に戻る。天気はさらに悪くなっており、ガスが晴れることはなく富士山ももう見えなかった。長居は無用と判断、先へ進む。
ここからは本来であれば大菩薩峠までの気持ちの良い稜線歩き。のはず。ですが、何も見えません。ｷｰｯ悔しい！ここ、天気良ければ相当に快適な尾根歩きなんだろうなあ、これは晴天を狙って再訪必須ですわ。しばらく進むと小屋らしき物が見えて来た。賽の河原にある避難小屋だ。先客が7〜8名いたが、ここで簡単にお昼ご飯にすることにした。今回の山行で一番気にしていたのが「虫」です。今年は何やら中部山岳地帯を始め、そこいらじゅうの山域でアブだかブヨだかが大量発生している模様。昨年の奥秩父の経験から今回は虫対策として長袖シャツ長ズボンにグローブもフルフィンガー、肌の露出は顔だけにとどめ、バグネットも持ってきた。昨年の奥秩父では虫が酷過ぎて山飯をやる余裕がなかったので、山飯とは別にコンビニでおにぎりを買ってきたのですが、これが結果的に大正解。予想以上に気温が低く、雷岩では気温は13℃しかない。また、雨のため外で自炊が出来ないので、直ぐに食べられるおにぎりも持ってきて正解だった。混雑している避難小屋内でバーナー出すのは結構微妙だったので。
休憩を切り上げ、身支度をして避難小屋を出ると何やら無線にコールが。雨の中しゃべるのもアレなので、再度避難小屋に戻って応答するとOG原さんだった。電車とバスで上日川峠に入り、自分とは逆ルートで登り始め、雨のため今は大菩薩峠で停滞しているとのこと。避難小屋からは10分程度の距離なので、これから合流する旨を伝える。いやー、無線。便利だわ。携帯は完全に圏外なので、無線が無ければこういう現地の突発的合流は無理ですからなあ。開局してちょうど1年経過ですが、山では毎回活躍していただいておりますぜ。
緩やかな稜線を下っていくと、白いモヤの中に介山荘が見えてきた。大菩薩峠だ。写真で良く見る指標が立っているが、バックはガスで真っ白で何も見えない。OG原さんも「こんな天気じゃ登ってもしょうがないでしょ」と、自分と一緒にこのまま下山することに。現在は休業中で廃屋のようになっている富士見山荘を通過したら福ちゃん荘に到着。ちょうど福ちゃん荘を起点に時計回りでループしてきた感じ。屋根のある外のベンチで休憩できそうなので、小屋でキノコ汁を買って席を陣取る。ここでようやくちゃんとしたお昼休憩。バーナーでお湯を沸かしてフリーズドライのにゅう麺を食ったりコーヒーを飲んだり。OG原さんが持参したプッチンプリン(デカいやつ)を半分こしたり。
雨が小降りになってきたので撤収、ロッヂ長兵衛に向かう。行きは山の中を通ったが、泥だらけになりそうだったので、帰路は車道を歩く。車に荷物を積んでいるとまた雨が降り出した。高速が混まない内に帰りたかったので、OG原さんを乗せてそそくさと上日川峠を出発。途中、甲斐大和駅でOG原さんを降ろし、自分は勝沼から中央道へ。せっかく早く出たのに談合坂から稲城まで全部渋滞。圏央道から東名に入ると、こちらも海老名から横浜町田まで全部渋滞。結局高速の区間は圏央道を除いて全て渋滞だった帰り道。18時頃横浜に帰宅。帰りは行きの倍、5時間もかかってしまった。車は自由が効いて良いんですが、これがあるから困る。時間が読めるって意味では公共の交通機関の方が絶対によいよね。でもそれだと早朝出発が出来ないんだよなあ。
まあ、取り合えず枯渇していた山エキスは少しだけ補充されました。今回は初めての場所への一人山行だったので、まあ偵察と割り切ればよいのです。秋になったら晴天時を狙って絶対に再訪したいと思う山でした。
■写真解説
�〕覺笋�ら雲海に突き出す富士山です。風が結構強くてですね、こうやって一瞬だけ目の前のガスが晴れる瞬間がありました。でもこれを最後にこの日は景色は何も見えませんでした。
��大菩薩嶺の山頂です。雨です。全然山頂っぽくないです。。山頂の証が無ければ通り過ぎちゃいますよ。
�Ｂ臺郢�峠です。一番景色を楽しみにしていた場所なのですが・・・。黄泉の国の入り口みたい。。
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