■山行概要
◆【奥秩父】
前国師岳(2570m)⇒国師ヶ岳(2592m)⇒北奥千丈岳(2601m)
◆2016/8/6(土)快晴のち曇り、気温22℃(日向)/17.8℃(日陰)、虫濃度MAX
◆所要時間3:15(コースタイム1:50)、累積標高差約236m、歩行距離3.4km
◆8:00/大弛峠(標高2365m)着⇒8:30/登山開始⇒9:05/前国師岳(標高2570m)登頂、
ここで9:25まで小休止⇒9:35/国師ヶ岳(標高2592m)登頂、ここで10:15までお昼
休憩⇒10:30/北奥千丈岳(標高2601m)登頂、ここで10:55まで小休止⇒11:30/夢
の庭園⇒11:45/大弛峠(標高2365m)帰還
奥秩父山塊最深奥の山「国師ヶ岳」と奥秩父山塊の最高峰「北奥千丈岳」に行ってきました。
大弛峠からですけど・・・。片道1時間。もはやハイキングですらなく散歩ですけど。。
昨年の9月にリハビリ登山の仕上げとして一人で金峰山に行ったんですね、同じく大弛峠から。当然車で行ったんですが、まあ遠いのなんのって。帰りなんか渋滞に嵌って横浜戻るのに9時間もかかりました。まあ場所が場所なんで仕方がないんですが、とにかく林道を走る時間と距離が尋常じゃない。山登ってる時間よりも確実に車を運転している時間の方が長い。
でも折角金峰山と朝日岳をクリアしたので、是非反対側の北奥千丈と国師にも行ってみたい。どうしたものか・・・。
「そうだ、八王子起算ならそんなでもなくね？」
と、閃きますた！かみさんの実家の秋川に帰るタイミングでちょろっと行けばいいじゃん！と思い立ったのが年末年始くらいかな？お盆の時期は数日間秋川に帰省するので、1日時間をもらって八王子から中央道乗れば時間は半分くらいで済むじゃん！それにここの散歩のようなルートなら、家族で行っても問題ないよね。季節的に下界は猛暑ですが、流石に標高2600mも上がれば涼しいし。天気にもよるけど、晴れならかなり快適なハイキングになるんじゃね？
ってことで、本当は山の日を絡めたお盆休みに行く予定だったのです。日程も決めてたのに・・・。
「ごめん、お墓参りに行くことになったので山は中止な」
ええぇ〜！それはあまりにもドイヒーじゃ・・・。ウエーン｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡
「だったら一人で行って来れば？」
わー、出た。折角家族でお出かけしようと思ってたのに。。いいもん。一人で行くもん。単独行だもん。
「但し、落ちるんじゃねーぞ！」
まあ山行く度に毎回毎回言われますが、これはもう仕方がない。
なんてやり取りがありまして。予定より一週間前の週末に一人で行くことになった次第。横浜から。遠いんだよ、これが。しかし週末の天気予報は快晴とある。前回の金峰山の時は曇りスタートで途中から雨になったので、これは期待できる！歩く時間はちょっとだし、一人だから時間の使い方は自由だし。さあて、何をやろうかな？
・山頂でコーヒー飲むぜ！大野山以来、山でミルは使ってないので今回はこれ、マスト条件！ちょうどキリマンジャロのミディアムローストが残ってるので、ミルで豆挽いて香を存分に堪能してからドリップコーヒー飲むぜ！某山飯漫画に出てくる「空映す雲上の楽園コーヒー、入りました！」をやるんだぜ！
・予報は快晴や！きっと山頂からは回りの山が見渡せるはず。コーヒー飲みながら地図とコンパス広げて山座同定やるぜ！携帯している割にはあまり出番の無いモノキュラー(単眼鏡)も使うよ！
・忘れちゃいけないのが「無線」やで！無線があれば単独登山もさみしくない！山頂から電波出すぜ！八王子のカラヤアインさんとQSO出来るかな？取りあえず実験だ！
・おー、後は山飯だ！お昼ご飯は何作ろうかな？
こんな感じで猛烈にワクワクしてきた。一人山行がこんなに楽しみなのは過去ないなあ。やはり天気による処が大きいね。ただ山飯は消費期限が切れたフリーズドライ系がいくつかあるので、今回はそれらを消費することにした。そんなに量は無いので、コンビニのおにぎりも併用することに。バーナーはお湯を沸かすだけだから今回はジェットボイルを持って行く。水は飲む分入れても１リッターもあれば十分だろ。荷物の量が少ないので今回はいつもの40リッターではなく25リッターのデイパックで行くことにした。
さて、当日。前回よりも出発が30分遅くなるが、途中渋滞が全くない＆どこも休憩を取らなかったので、逆に前回よりも30分早く大弛峠に着いた。けど混んでる。前回よりも更に車の台数が多い。山梨県側の林道は全く路駐も無理。仕方なくこれも前回と同様、長野県側の未舗装の林道を駐車出来る場所を探して降りて行く。うわー、びっちりだよ。前回駐車した場所よりも更に下の方でやっとスペースを見つけ、車を止める。
車を降りて靴を履いたり支度をしていると何やら虫が凄い。ハエとかアブとかブヨとか、それ系の虫。たまに蜂も混ざってる。これはたまらん、じっとしていると虫にたかられる。靴だけ履いて後は上で支度をしようと思い、歩き出す。峠に着くまでに既に息が上がる。いきなり標高2300mオーバーだからなあ。これも前回の反省点なのだが、高度順化を全くしないでいきなり歩き出すと具合が悪くなる。最低でも30分、標高に体を慣らしてから登り始めた方が後々楽なのだ。
で、峠に戻ってきた。結構人いるなあ。でもみんな金峰山の方に行くみたいだ。路肩に座って荷物の整理をしているとどんどん虫がたかってくる。なんじゃこれ、下だけじゃないのか？下はダートの林道で回りに樹木が茂っているから虫が多いのかと思っていたが、どうも違うらしい。アスファルトの駐車場にもブブブと音を立てて飛ぶ虫がわんさかいる。いやマジこれ、勘弁してくれ。
手で虫を払いながら30分経過。8時半ジャスト、よし、行くか。前回とは反対側の登山道に入る。大弛小屋の前を右に抜けると木道が続いている。きれいに整備された登山道だ。とても登りやすい。30分も歩くと開けた露岩帯に出た。正面に富士山も見える！！
「おおー、スゲー！」
前国師岳の山頂だ。富士山を撮るため三脚を立ててカメラを構えている先客が3人ほどいる。小休止をしようと荷物を降ろすと、またしても虫！さっきの駐車場の比ではない。一体どこから湧いてくるんだ？あまりにも凄い量のハエだかアブだかブヨだかで、とても休憩なんて無理。じっとしているとあっという間に「虫の巣」になってしまう。ダメだこりゃ。小休止はあきらめて先へ進もう。
15分ほど歩くとまた開けた露岩帯に出た。国師ヶ岳の山頂だ！え？40分で着いちゃうの？え？もう？川上牧岡林道が開通して大弛峠まで車で来れるようになるまでは、ここ国師ヶ岳は奥秩父山塊で最も行きにくい山、と言われてました。故に「最深奥」の山と。丹沢で言うところの蛭ヶ岳のような感じですね。それが大弛まで車で来れば1時間足らずで登頂できてしまう。良いんだか悪いんだか・・・。
さてこの山頂。眺めは非常によい。露岩帯なので座ってゆっくりお昼も食べられる。正に大休止適地ってやつ。虫さえいなければ。。前国師と同様、動きを止めるとアッという間に虫だらけになってしまう。幸い刺したり噛んだりする虫じゃないので実害はないんだけど、とにかく鬱陶しい。快晴で風もなく、気温も18℃前後と、最高のコンディションなのに、一体何なんだよこの虫の多さは！山飯やろうとしたら絶対無理だった。お湯沸かしてフリーズドライ食うのも難しいだろう。コンビニのおにぎりを持ってきてよかったわ。それだって虫を払いながら食べないとアッという間にご飯部分が虫でゴマをまぶしたようになってしまう。
それでも何とか意地になって虫を払いながら40分ほど滞在するも、もう限界！一縷の望みをかけて正面右側に見える奥秩父の最高地点、北奥千丈岳に移動することにした。国師ヶ岳からは15分もかからず到着。ここも平坦な露岩帯で、展望は国師ヶ岳よりも更によい。風が吹いたら相当厳しいな、と思いつつも今日は風が全くなく実に気持ちがよい。虫さえいなければ・・・。
虫を警戒して岩畳の真ん中ら辺に移動して荷物を降ろす。ここでコーヒーをやって大丈夫か思案していると、5分もしない内に虫だらけになってしまった。一体どこから湧いてくるんだコイツらは！とてもじゃないが調理もコーヒーも山座同定も無線も、何一つできない。止まれば全身が虫だらけになってしまう。ハエとかアブとかブヨとかたまに蜂とか。結局北奥千丈でもおにぎりを食べるのが精いっぱいで、つきまとう虫から逃げるように下山開始。
帰りは行きには通らなかった「夢の庭園」を通過。ここも今回の目的地の一つだった。いい感じの場所にいい感じでベンチがあるので、荷物を降ろして小休止。しようと思ったら以下同文。あっという間に虫に囲まれる。のんびり景色を眺めることも許されないのか。。何てことだ！
夢の庭園を後に標高を下げる。やがて登山道と合流して大弛小屋の前に。峠に降りると虫は朝ほどの量はいなかった。ここでやっとのことでコーヒータイム。何もしないので帰るのは悔しいので、せめてコーヒーだけでも、と、忌まわしい虫どもをすり潰すつもりでコーヒー豆をゴリゴリとミルで挽く。でもやっぱり挽きたてのコーヒーはおいしいね。おいしいコーヒーが飲めただけでもよいとするか。
車に戻ると林道の虫の量は相変わらずで、車の中にも大量のハエとかアブとかブヨとかが入ってしまった。追い出すのに一苦労。でもまあ楽しかったですよ。一人の時間を満喫できました。と言いたいんだけど、やっぱ虫がなあ。天気が良かっただけに残念でならない。帰りは渋滞に嵌ることもなく、さくっと夕方には帰宅できました。
最後に後で後悔。何で今回に限り、いつも持ち歩いてるモスキートネットを持ってこなかったんだろうか。こんな時のために持ち歩いているはずなのに。肝心な時に手元にない。それと半袖半ズボンで行ったのがそもそもの間違いでした。長袖長ズボンにハットにモスキートネットがあれば、かなり快適だったのではないでしょうか。。
トホホ(;´д｀)
そうそう、一応無線はね、前国師・国師・北奥千丈・夢の庭園の4か所でコールしたんですが、やっぱり電波届かなかったみたいです。
■写真解説
�￣�秩父山塊の最高峰、北奥千丈岳(2601m)！登頂なのです！虫さえいなければ最高のロケーションだったのに・・・。
�∩姐饂娚戮�ら金峰山。五丈岩が良く見えます。この後すぐガスに隠れてしまいました。富士山も見えましたよ！
��「夢の庭園」です。ここも素晴らしいロケーションでした。虫さえいなければ・・・。
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