mixiユーザー(id:20270607)

2017年07月22日16:47

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おこじきさん

ワタシがまだ幼い頃、大阪駅に近い繁華街にいくとあちこちに「おこじきさん」がいた。

通路の端に座り、からだの前に小銭を受ける箱を置き、ときどきは地面にチョークであったり、模造紙に毛筆であったりに、(当時は読めなかったけど今思えば多分)身の上事情が述べられている人もあった。

兵服や白色の服(傷病服?帰国してから病院に入る人たちに支給されていたらしい)の人が印象に残っている。
手足のない人や目の見えない人が多かったのが幼な心にうっすらと怖かった。

手足をなくして帰ってきても家族がみんないなくなっていたのかもしれない。住んでいた家も戦火に焼かれてしまったのかもしれない。
そうだとしたら、その人はどうして生きていけばいいのだろう。

行きたくもないのに無理矢理戦争にかり出されて、体の一部を失ない、家族も家もなくなったとしたら。
誰がそれを償ってくれたのだろう。

そうか、あれらの人たちは『兵隊さん』だったのだ・・・と、本当に今日気がついた。

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なぜこんなことを思い出したのかというと、遅いモーニングを食べているときに自分の財布を見ていたハハが「あーあ、誰か寄附してくれへんかなぁ」と言い出して、「そういえば最近前に箱置いて座ってる人、見かけないね」てなところから導き出されたのだった。

白い服が傷病服だというのはハハが教えてくれた。ホントに何を覚えてて何を覚えてないのかワカラン(苦笑)。
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今、戦争がおこったらどんな被害のでかたをするのか、ワタシは知らない。
兵隊さんが帰ってきても家は残っていても家族だけ全員いなくなっているのかもしれない。

身寄りがなくなって、一人で家をやりくりしていくのは五体満足でも大変なことだろう。
身体のどこかに障害を負っていたら、もっと難しくなるだろう。
その時、わたしたちの国はどんなフォローをしてくれるのだろう。

今の様子を見てたら全くアテにできないどころか、骨までむしっていかれそうな気がするけれど。
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