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2017年07月03日18:22

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エッセイ集503:「二元代表制と議員内閣制を考える」

東京都議選は都民ファーストの大勝に終わりましたが、小池都知事は「二元代表制(=都議とは別の選挙で選ばれた知事が特定政党の党首であること)」を避けるために都民ファーストの党首を辞任しました。

都議会の多数派の中心である都民ファースト議員が都知事に「物申す」ことが難しくなるのを避けるというのがその趣旨で、勿論それは良く理解はできます。

一方、一元代表制である(=民意を反映して選ばれた国会議員が総理大臣を任命する)日本の国政の「議院内閣制」を見ると、現在は自民党が多数派である衆議院において、自民党の党首の安倍総裁を総理大臣に任命することで安倍自民党内閣が形成されています。

その結果、自民党議員は安倍自民党内閣に「物申す」ことはありませんし、一方、野党が提出した「内閣不信任案」は必ず否決されます。

国政でも都政でも、議会と行政の首長(総理大臣あるは都知事)の間には、それぞれ「不信任決議」および「議会解散権」があることに変わりはありません。

こう考えると、小池都知事が「二元代表制」を避けるために都民ファーストの党首を辞任するということは、安倍総理大臣が自民党総裁を辞任することと同じことになります。

これは小池都知事と安倍総理大臣の「良心の差」に帰することもできますし、「議院内閣制の本質的な矛盾」とも考えられます。

ただし、もし「議院内閣制」において、「議員が閣僚になればそのすべては党籍を離脱する」というルールを作れば、選挙において閣僚が党員を応援する名目がなくなり、今回の稲田大臣のような幼稚な閣僚の失言もなくなるというメリットもあるのではないでしょうか。
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